スジや袋は捨てちゃダメ?カラダにもっと美味しい「みかん」の食べ方

2016.02.19
by Mocosuku
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冬の果物といえば「みかん」。

一般的に言う「みかん」は「温州(うんしゅう)みかん」をさします。

正確にはミカン科のミカン属など数属の総称を「柑橘類」と呼び、その中の一種が温州みかん、その他にもさまざまな種類があります。

柑橘類の栄養やその特徴を知りましょう。

柑橘類に属する代表的な種を挙げると、温州みかん(うんしゅうみかん)、ポンカン、いよかん、清見(きよみ)、デコポンなどがあります。

これらは、旬、大きさ、色の濃さ、糖度などそれぞれ特徴があり、その種類は100以上にもなり、好みの種類を選ぶことができます。

一方、黄色の色味、爽やかで甘酸っぱい酸味、小袋が放射状に並んだような形状などは共通しています。

実はこの共通する特徴は、それぞれ栄養的なメリットをもたらすのです。

色素成分の「βクリプトキサンチン」

クリプトキサンチンはカロテノイドの一種です。

カロテノイドは赤や黄色の色素成分で果物や野菜に含まれます。

そのひとつであるβカロテンはがん細胞の分裂・増殖を防ぐ効果があることは広く知られています。

βクリプトキサンチンは、その効果がβカロテンの5倍という研究結果もあり、低濃度でも効果が大きいと期待されています。温州みかんに多く含まれています。

白いスジと袋の「ヘスペリジン」

ビタミンPとも呼ばれるポリフェノールの一種。

抗酸化作用や末梢血管を強くするため、血流を良くしたり、血圧の安定や動脈硬化の予防などに期待されています。

袋には実の約50倍、スジには約100倍も含まれています。

白いスジと袋の「ペクチン」

水溶性食物繊維。

腸の中で水分を調節し便秘解消や下痢を抑えるなど整腸作用があります。

また、一緒に摂った糖質や脂質の吸収を緩やかにして、血糖値や中性脂肪の急上昇を抑えるのに働きます。

袋ごと食べると、果肉だけに比べて約4倍も多く摂れるという報告もあります。

酸味の「ビタミンC」

風邪や感染症予防、抗酸化作用によるがんや老化予防、抗ストレス作用などに働きます。

ビタミンCは熱に弱く調理で壊れたり、水溶性のため尿に溶けて排出されてしまいます。

こまめに摂ることが重要なビタミンCを手軽に摂ることができます。

スジを一生懸命取ったり、袋から果肉を出して食べていませんか?

甘くてみずみずしい実にも、エネルギー源となる糖質、むくみや血圧の安定に働くカリウムなどの栄養素が含まれますが、健康維持に有効な栄養素を除いてしまうのはもったいない!

ぜひ、お好みの柑橘類をスジや袋ごと食べましょう。

執筆者:山本 ともよ(管理栄養士)

image by: Shutterstock.com

 

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記事提供:Mocosuku

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