辛坊治郎氏が大胆提案。日本の人口減を食い止める画期的な手立て

 

人口中絶を減らすための解決策とは?

それじゃあ何故30万人の命が中絶の憂き目を見るのか?多分(1)が経済問題、(2)が世間の目に代表される社会的問題、でしょう。

まず(1)の解決のためには、子供を作った母親に徹底的に「ご褒美」として経済援助をするべきです。

育った子供は将来、社会的負担を通じて全国民に恩恵をもたらすわけですから、「子供のいる母親だけに援助するのは、子供を作れない女性に対する差別だ」なんてケツの穴の小さい事は言いっこなしです。だって、子供のいない女性の老後を支えるのは、他人の誰かが育てた子供なんですから、子供を育てるという行為を強力に社会がバックアップするのは全国民のためなんです。

ただ、母親に現金支給で援助すると育児放棄の末にパチンコにのめり込む人も出てくるでしょうから、大学まで返金不要の奨学金を用意するなど、子供の将来のために直接支給するのが正しい援助のやり方です。

フランスなどで既に行われていますが、子供を育てた女性には、その育てた数に応じて将来の年金額を上乗せ支給する施策も効果的です。「子供のできない女性が可哀想」という批判をかわすために、実子じゃなくても、養子を育てたカップルの年金額を増やすこともアリですよね。

何度も書きますが、子育てには金がかかりますし、そうして育てた子供が、全国民の社会福祉の費用を稼ぎ出すわけですから、子育てに社会的な見返りを提供するのは当然過ぎます。養子制度が広がれば、例えば女子高生が身籠って社会的に産めない、なんてケースの赤ちゃんの救済にもつながります。前述の(2)「社会的問題による中絶」の防止にも直結する訳です。

さらに、同じくフランスで行われていますが、養子でも実子でも、子育て中の世帯の税金を劇的に下げる方策が有効です。

これについては次回引き続き。

image by: Shutterstock

 

辛坊治郎メールマガジン』第258号(2月19日発行)より一部抜粋

著者/辛坊治郎
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