AIIB事変で世界が一変。ウクライナ訪問で問われる安倍外交の真価

 

欧米に捨てられるポロシェンコ

「黒幕」アメリカの政策変更で、もっともひどい目にあうのがウクライナです。どういうことか?

鳩山さん-小沢さんは、中国と大の仲良しでした。それで、アメリカとの仲は最悪になった。

アメリカはいま、中国に対抗するためにロシアと和解したい。てことは、アメリカは、相対的にウクライナに冷たくなる。そういうことなのです。

実際、アメリカ政府の資金で運営されている「ラジオ・リバティー」は、「ポロシェンコの汚職」(特に不正で大規模な土地取得)を報じています。

どんな政治家でも、つついたらいろいろ出てくるものです。しかし、その「ネガティブ情報」を使うかどうかは、「彼がアメリカにとって有益かどうか?」で決まる。

アメリカ政府の資金で運営されている「ラジオ・リバティ」から「英雄」ポロシェンコの汚職情報が出てきた。これは、「捨てられる前兆」とみて間違いないでしょう。

安倍総理のウクライナ訪問について、

ウクライナとの首脳会談では、ウクライナ問題について、欧米各国と連携する姿勢を強調し、平和的・外交的解決に向けて積極的な役割を果たす意向を伝えると見られる。

(前出・毎日新聞)

とあります。

欧米各国と連携する姿勢を強調する

これはつまり、「日本は一生懸命ウクライナを支持してますよ」とアピールしたいということでしょう?

しかし、もうそんな時代じゃありません。アメリカも、そしてそれにつづいて欧州も、ウクライナを捨てロシア側に接近しています。そのことを知らずに、「日本はウクライナを断固支持する!」と宣言すれば

「安倍は、世界情勢の変化を何も知らない」

となる。そして、「日本のトップは第2次大戦前同様、世界情勢の動きを全然把握してない」ことが世界に知られてしまいます。

>>次ページ 安倍総理の取るべき言動とは?

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