仕事はデキるが、態度は悪くてクビ。会社を訴えた裁判の判決は?

 

会社が勝ちました。ポイントは「勤務成績や能率の不良をどう捉えるかです。この裁判では、「勤務成績や能率の不良」は「勤務態度も含めた評価とするのが当然」と認められたのです。つまり、営業成績は良くても勤務態度が悪いのは、この会社の解雇規定にあてはまると判断されたということです。

営業成績の良い社員が、「仕事ができるから自分は許される」と考えて態度が悪かったり、規則をしっかり守らないというご相談は、私も結構いただきます。そして、まわりもそれを「仕事ができるから」と遠慮して注意できなかったりすることが現実としては多かったりするのです。中には、懲戒処分に該当するようなことがあっても、「彼(彼女)の売上が下がるのは困る」と厳しい処分に踏み切れない会社もあります。

ただ、もしこのような状況があるのであれば早急に改善するべきでしょう。これでは、会社の規律を守れないからです。会社内には営業成績も素晴らしく、かつ勤務態度も良い社員もいるはずです。その社員のモチベーションダウンや退職を促進してしまうことにもなりかねません。

売上はもちろん会社にとって大切です。営業であれば、それを評価されるのも当たり前でしょう。ただ、評価はその営業成績だけではなく「勤務態度も含めたものとする」とすべきです。それが、会社のためだけではなく社員のためにもなるのです。

さて、みなさんの会社はいかがでしょうか。

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