ユニクロを突き放す、絶好調「しまむら」。なぜ一人勝ちできるのか?

 

多品種少量で希少性を演出

「しまむら」はコラボ商品に限らず、多品種少量を基本としています。同業他社と比べて圧倒的に多い、1店舗に4~5万アイテムを展開しています。たとえば、あるアウターがあったとして、同じサイズ、同じ色のアウターは1店舗に1点しか置かないことになります。

品切れが発生した場合、基本的に追加補充は行わないので逐次新商品を投入することができます。また、全店の売上データを1単品まで細分化して管理し、売れ残りが多い店舗から売り切れた店舗に商品の移動を1単品から実施することで在庫の偏りをなくし、売り場の鮮度を保ちつつ売り切る体制を構築しています。

「しまむら」はセントラルバイイング制本部一括仕入制)により、メーカーや問屋から製品を仕入れて品揃えを行っています。100名以上のバイヤーが500社以上のサプライヤーから、トレンドや各店の販売力を考慮して、売り上げと利益が最大化するように製品を仕入れています。

バイヤーは、パリ、ニューヨーク、ロンドン、原宿、渋谷といったファッションの最先端の街を定点観測し、3か月先の先読みを行って品揃え計画を立てています。

こうした「しまむら」の商品戦略は、競合他社では見ることができない差別化されたものとなっています。「しまむら」では、ファッション性や話題性が高く、それでいて他の人とかぶる可能性が極めて低い服を買うことができます。そのことが、今の「しまむら」の好調な業績の原動力となっているといえそうです。

 

 

店舗経営者の繁盛店講座|小売業・飲食店・サービス業
著者/佐藤昌司
東京MXテレビ『バラいろダンディ』に出演、東洋経済オンライン『マクドナルドができていない「基本中の基本」』を寄稿、テレビ東京『たけしのニッポンのミカタ!スペシャル「並ぶ場所にはワケがある!行列からニッポンが見えるSP」』を監修した、店舗経営コンサルタント・佐藤昌司が発行するメルマガです。店舗経営や商売、ビジネスなどに役立つ情報を配信しています。
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