日本企業は個人でビジネスする海外在住の日本人を絶対に信用しない

 

当時作成したアニメチャンネルのビジネスプランが今でもあります。 電話帳なみの分厚さで課金型のプレミアムケーブルチャンネルを想定しています。 米国で型放送サービスを展開しているニューヨークのテレビジャパンにまで取材に行き、手に入る限りの資料を読み漁り、WOWOWの経営企画でCS-WOWOWというCS放送立ち上げに関わった同僚に長距離電話をかけて資料を送って貰ったりしました。 インターネットは普及していましたが、まだ電話回線を経由して繋げるダイヤルアップ方式で「ぴーひょろぴーひょろ」という接続音を聞きながら、速度が遅くしばしば断線するのを我慢してネット調査もしました。

こうして米国で放送局をスタートするのに必要な資源、法的制約、資金規模などについてそれなりの知識を身につけていけたと思います。

同時に市場調査も必要と思い、まずは米国のアニメ市場を調べようと思いました。 在米アニメ業界回りで知り合いになった方のひとりに、当時パイオニアLDCにいらっしゃったヘンリー後藤さんがいます。 ある時、後藤さんに「アメリカでの日本製アニメ市場について書かれた本か資料があれば読みたいので教えてください」とお願いしたのですが「それが無いんですよねー」とのこと。

「会社(PLDC)からも、米国市場におけるウチの位置づけを報告しろって言われてるので、調べてみようと思っているんですが、なかなか手に付かなくって(笑)」という言葉が印象に残っています。

無いなら、これも調べなくてはなりません。 調べてみよう。 そう思ったのですが、でもなあ。 。 。 アメリカのテレビ局のことは、いろいろ本もあるし、手がかりあるのですが、アニメとなると情報が極端に少なくてお手上げでした。

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