中国が大暴走。南シナ海問題でマジギレするフィリピン、失う一党独裁

 

世界の大局は?

実際、世界では今、ほとんどすべての国が、「アメリカにつくのがお得かな? 中国につくのがお得かな?と迷っている状態。

09年から、中国の影響力は急上昇しつづけ、15年3月「AIIB事件」の頃がピークでした。要するに、みんな「チャイナマネーがほしい」ということです。ところが、つきあいはじめてみると、中国は、いわゆる「素行が悪い成金」である。中国経済が急減速している事実もあって、世界における「中国離れが加速しています。もちろん、アメリカもボロボロ。「AIIB事件」で、日本以外誰もアメリカのいうことを聞かないことが明らかになった。

しかし、現状を見ると、「中国離れのスピードのほうが速いです。その主な理由は、「中国自身」にある。「脅迫すれば小国は従う」というのは、まったく甘い考えです。中国が唯一の超大国なら、ある程度有効かもしれませんが。今なら、「中国は怖いから、やっぱりアメリカに頼ろう」となるでしょう。

というわけで、中国。稚拙な外交で、せっかく誕生したフィリピン親中政権をアッという間に反中にしてしまいました。しかも、中国は、「自分に問題があること」にまったく気づいていません。気がついて言動を変えなければ、共産党の一党独裁体制も長くないでしょう。

image by: Wikimedia Commons

 

ロシア政治経済ジャーナル
著者/北野幸伯
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