話し合いの最中に、相手が突然「話にならない!」と怒り出し交渉決裂の危機…そんな時、どうしたらいいのでしょう。無料メルマガ『弁護士谷原誠の【仕事の流儀】』では、谷原さんが現役の弁護士ならではの「危機回避術」を伝授してくださっています。
断固たる拒絶にあったら?
こんにちは。弁護士の谷原誠です。
交渉は、利害が異なるもの同士が諸条件をすり合わせ、何らかの合意を目指すものであり、対立点があっても粘り強く進める必要があります。
しかし、交渉のわりと早い段階で、こちらが提示した何らかの条件に対し「話にならない!」「まったくナンセンスだ!」と、一言のもとに拒絶されることがあります。
こういった言葉は、こちらを責めるような口調で発せられることも多く、言われた方は「これは本当にダメそうだ」と思ってしまうもの。あるいは、こうした感情的な拒絶を受けると、感情が高ぶり「こちらこそお断りだ!」と反発してしまいそうになります。
繰り返しますが、交渉は何らかの合意、問題解決に至るのが目的です。最終的に条件が合わずに決裂することは当然ありますが、交渉が行われている間は、合意を目指し、かつなるべくこちらに有利な条件を引き出すことに注力すべきです。感情に感情でぶつかっても何も生みださず、意味がありません。
では、そのような拒絶的な反応を示された場合、どうすればよいのでしょうか。
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