語学を勉強したい人が「◯◯するだけで」のウリ文句に釣られるワケ

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英会話をマスターしたいと思っている方々、「○○するだけで話せるようになる!」といった売り文句の書籍などが気になったことはないですか? 無料メルマガ『1日1粒!「幸せのタネ」』では、「そのような方法では英語を身につけることは到底困難」と、野球やイラストなどの例を挙げつつ納得の論理を展開しています。

わかることとできること

みなさんは絵やイラストを描くのは得意ですか? マインドマップではイラストやイメージを使うので、講座でもこのことはよくお尋ねしますが、たいていのみなさんは「昔から絵を描くのが苦手で」とおっしゃいます(本当はそんなことないのに!)。

で、もしあなたが絵が苦手だと思っているとして…、「眺めているだけであなたも絵が描ける!」という本があったらどうですか? 手に取りますか? 信じますか?

まずは「そんなことないだろ」と思われるのではないでしょうか。絵が描けるようになろうと思ったら、上手なお手本をたくさん見ること、鉛筆や筆の使い方を見ることなどは大事でしょう。でも、それだけでうまくなるわけがなくて、実際に自分で描く練習をしないと描けない。これは誰でもわかることだと思うんです。

ところが不思議なことに、これが「語学」の話になると、「◯◯するだけでぺらぺら話せるという教材があると、飛ぶように売れるのです。不思議だなあと思います。

ルールの説明も何もなしで、まったく知らないスポーツのビデオを何十時間見ていても、その競技の選手としていきなり試合に出られるわけがない。それは誰でもわかることだと思うのですが、なぜか語学だと簡単にそういう釣り文句にひっかかってしまう

車の教本をいくら読んでも、運転ができるようにならないのと同じで、理屈がわかっても、実践にはすぐ移せないのです。ましてやルールもわからないままではなおさらです。

ということで、

  • 絵が描けるようになるには描かないといけない

のと同じく、語学…例えば英語だったら、

  • 英語が話せるようになるには話さないといけない

ということになります。これはわかっていただけると思います。野球だったら、基礎トレーニングとして素振りから始めて、簡単な打撃練習があって、練習試合があって、それから公式戦です。それが英語だと、いきなり公式戦に出ようとする人がたくさんいます。もう少し落ち着いて、基礎トレーニングや練習試合の段階も考えたらいいのに…と思います。

いきなり英語話者に話しかけて何を言ってるかまったくわからないまま撃沈…って、そりゃそうです。ルールを勉強しただけで、いきなりバットを持って打席に立っても、ピッチャーの投げる球の速さに驚いて立ちすくむだけです。

わかることとできることは違う…できるためにはトレーニングが必要なのです。

image by: Shutterstock

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