25年ぶり優勝の広島ドラ2投手・横山が大学時代に監督へ直訴したこと

 

自己表現の力

わからないことは聞く

これは自己表現力とも解釈することができる。アメリカ人は(日本人に比べると)「自己主張が強い」と言われるが、彼ら自身はそんなことはまったく思っていないだろう。

今年、ドラフト2位で広島カープに入団した横山弘樹(宮崎日大高~桐蔭横浜大~NTT東日本)というピッチャーがいる

以前、桐蔭横浜大の齊藤博久監督が大学3年時のエピソードを教えてくれた。当時の桐蔭横浜大には、信頼できる2人の先発ピッチャーがいたため、横山がいくらブルペンでいい球を投げていても、出番は回ってこなかった。

3年秋、横山が行動に出た。

齊藤監督に、「監督ぼくも投げさせてください!いつでもいける準備はできていますから!と直訴しにきたのだ。

よっぽど自信があるんだなと感じた齊藤監督は、関東学院大戦で先発に抜擢した。9回2失点と文句なしのピッチングを見せ、チームはタイブレークで勝利をモノにした

わからないことを聞く力と、本質的には同じなのかなと感じる。自分が思っていること、考えていることを、しっかりと口にして相手に伝える。伝えなければ現状は何も変わらない

ただ、これは監督の器にもよるので難しいところ。

この横山の行動に対して、「監督にそんなことを言うもんじゃない!」と叱ったコーチもいたという。起用法を決めるのは監督の仕事。その起用に注文をつけたのと変わりはない、という見方だった。

質問する相手主張する相手を見極めることも大事な力となる。

image by: 広島東洋カープ公式HP

 

 『大利実のメルマガでしか読めない「中学野球」』より一部抜粋

著者/大利 実
中学野球(とくに中学軟式野球)に関わる指導者に向けたメルマガです。全国各地の指導者の技術論やチーム作りを紹介します。少年野球の指導者にもオススメです。
<<登録はこちら>>

print
いま読まれてます

  • 25年ぶり優勝の広島ドラ2投手・横山が大学時代に監督へ直訴したこと
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け