中国人「爆去り」でラオックスが赤字転落。観光客頼みの痛すぎる代償

 

クチコミを拡散させる社員からのコミュニケーション

クチコミは、「人の心が動く時に発生する。ほんのちょっとした感動からである。ラオックスのような免税店の例でいえば、

「使い勝手の違いを、店員さんが親切に対応してくれた」
「帰国してからの保証が、他の店より長かった」
「どの店に行っても、ドリンクのサービスがある」

といった、小さなサービスの積み重ねがクチコミになる。

アジア諸国でも、SNSは一般化している。インバウンド需要を取り込むための顧客化戦略は、継続購入だけでなく、「拡散購入」の促進と言えるだろう。

この点は、私たち中小企業にも同じことが言える。クチコミをしてもらえるような、独自のサービスや、従業員の心遣いは、経営者の想い、すなわち、経営理念がどれだけ自社の内部に浸透しているかによって、大きく左右される。

社員が、顧客の期待を超えるコミュニケーションができるようにするには、

  1. 経営理念を明文化する
  2. 顧客が感じる価値を明確にする
  3. 毎日、社内で徹底的に繰り返す

という、アナログ的な行動の繰り返しで社内に浸透させていくことが、最初のステップだ。これによって、社員のDNAをお客様目線に変えていくことで気づきが生まれ、コミュニケーションが次のステージに移行する。

 

理央 周 の 売れる仕組み創造ラボ 【Marketing Report】』より一部抜粋

著者/理央 周(めぐる)
あのヒット商品はなぜ「ヒット」したのか?あのレストランの予約は、なぜいつも取れないのか?世の中で「売れているモノや人気者」はなぜヒットするのでしょうか?毎号実際の店舗や広告を取り上げ、その背景には、どんな「仕掛け」と「思考の枠組み」があるのかを、MBAのフレームワークとマーケティングの理論を使って解説していきます。1.「中小企業経営者・個人事業主」が売り上げを上げる 2.「広告マン・士業」クライアントを説得する 3.「営業マン」が売れない病から脱するためのメルマガです。
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