結論を出す
最終的に、私は提案しました。
私「中小企業の経営者を集めてセミナーを開かれてはいかがでしょう」
相談者「どうやってセミナーに呼べばいいのか?」
私「ネットを使わないのであれば、DMを送ることですね」
相談者「送り先はどうやって探すのか?」
もうこうなると無料相談の域を超えてきます。そろそろ結論を出すときです。私は、この相談者のコンサルティングを引き受けないことにしました。
私「今回は残念ですが、私にはコンサルティングを受ける力がありません。申し訳ありませんが、他のコンサルタントに当たってください」
どうして私は今回のコンサルティングを断ったのでしょうか。理由は3つあります。それは、今回の相談者が
- 素直に私の提案を受け入れない
- 出来ない理由を並べ立てる
- プライドと自信があり過ぎる
からです。おそらく、この年配相談者の「長年の経験」や「ノウハウ」は、素晴らしいものなのでしょう。その自信があるために、簡単に売れるものだと思っておられます。しかし、お話を進めていくと、私の提案を受け付けません。本当にむつかしい相談者でした。
先月の日経ビジネスに、成功するシニア起業者と失敗するシニア起業者の特徴が紹介してありました。それによれば、「プライドが高く謙虚さにかける人は失敗しやすい」とあります。
シニアでなくても、素直でない人はうまくいかないものですが、こうした項目があげられているということはそんなシニアが多いということなのでしょう。今回の相談者の成功を祈るばかりです。
今日のツボ
- ビジネスがうまくいかないシニアには、特徴がある。
- プライドと自信があり過ぎるのも、その一つである。
- 謙虚でない人のコンサルティングは難しい。
image by: Shutterstock
『がんばれスポーツショップ。業績向上、100のツボ!』より一部抜粋
著者/梅本泰則
ワン・トゥー・ワンコンサルティング代表。スポーツ用品業界での経験と知識を生かし、業界に特化したコンサルティング活動を続ける。
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