―ダンボールの魅力とはなんなのでしょうか。
色ですかね。クラフト用紙感といいますか。こんなに簡単に手に入る素材なのに、これだけで作ると統一感もでますし。またダンボールは3枚の紙が組み合わさっているので強いため、組み立て上げるとしかっり丈夫にできる。そこからだんだんダンボールの魅力にはまっていって、ついには剥がしてしまおうとまでなりました(笑)ダンボールは、作っていけばいくほど、いろんな表情をみせてくれるんですよ。
―どういう経緯でダンボールを職業にしようと思いましたか。
いろいろな職業を生業としている方たちがいるじゃないですか。例えば革だけで作ったものを「これがアートだ!」と言って高値で売っていたりとか。そういう方々をネットで見ていたりだとか、大学が芸大ということもあり自分の周りにも結構いたんです。できればそっちの方が家にこもって仕事もできるし、自分向きだと思いました。
さらに、ダンボールで食べている人っていないと思うんです。そこでダンボールで暮らしていけたら面白い人に見られるのではないかと。こうしてダンボールを職業にする決心をしたんです。
―1作にかかる製作期間はどのくらいなのでしょうか。
大体、戦車一台で1週間くらいですね。どんどんスピードをあげています。
例えばこのサンダーバードのジェットモグラだと10日間ぐらいです。
その他にもいろいろな作品をつくっています。
―大野さんに依頼する際、料金はどのくらいですか。
戦車だと、1日3万円で、だいたい製作期間が5日間なので15万円~という形で決めさせて頂いています。上記の靴だと製作期間は1日でしたので、3万円になります。
―ダンボールの調達はどうしているんですか。
お仕事の時は、お店で買っています。自分で作る時はAmazonだったり、近所のスーパーでもらってきたりですね。
―作りやすいダンボールの種類ってあるんですか。
ダンボールの厚さは、1mm、3mm、5mmが多いです。私がオススメするのは3mmのダンボール。Amazonがだいたい3mmになります。1mmだと切りやすいのですが、弱かったりと工作に向きません。5mmは太すぎて切りづらい。なので3mmがいいと思います。
―作る時は設計図みたいなものは作るんですか
戦車はつくりませんね。はじめの頃はプラモデルを組み立てたりといった作業をしていましたが、今は資料を見るだけで作っています。戦車以外もざっとラフは書きますが、頭のなかで組み立てていくことがほとんどですね。
―今後はどういったこと活動をしていきたいですか。
現在はワークショップと作品制作を中心としていますが、今後は個展をひらきたいです。なので今はダンボールに集中して、いずれはダンボール&鉄、真鍮などにも挑戦していきたいですね。