というのは、情報弱者相手にはよくても、レベルの高い人から簡単に論破されて、簡単に行き詰まってしまうのです。
情報弱者というのは良さげな情報につられるので、「あの業者はインチキだよ」という根拠のない情報にも簡単になびきます。
だから、レベルの低い人を集める方法を、
「あれはレベルの低い人を集める方法だぞ。バカを集めようと思っているんだぞ」
と、誰かが言い始めると、手のひらを返して反対派に回ります。
そういう理由も一つにはありますが、何と言っても、煽る手法を取っていると、事業者自身がだんだんおかしくなってくるのです。
事業者にとって、一番気持ちのいい商売はどういう商売かと言うと、
「煽らなくてもどんどん買ってもらえる」
「売り込まなくてもどんどん利用してもらえる」
という商売です。
しかし「煽らないと」「売り込まないと」という商売に走り出すと、全然気持ちが良くないのです。
「煽らないと売れない」
「売り込まないと売れない」
というビジネス構造を確立してしまったら、ずっと気持ちの良くない商売を続けることになります。
すると、自分自身も苦しくなってくるし、なんといっても社員やスタッフの皆さんがものすごく憔悴していってしまいます。
お客さんを煽る、焦らせる、挙げ句の果てには騙すことまでやってしまい、経営者は「売るためだ」と開き直っていても、社員の皆さんは罪の意識にさいなまれます。
そんな、誰も幸せになっていない商売が、長続きをするわけがないのです。