談合3兄弟でボロ儲け。携帯会社よ、なぜ通信料を値下げしない?

 

大手3社の通信事業は大幅な増収増益を果たしたことは既に述べました。3社とも本業の儲けの割合を示す営業利益率は非常に高い状態です。4~9月の通信事業におけるNTTドコモの営業利益率は28.3%、KDDIは24.6%、ソフトバンクは30.2%です。これらは非常に高い数値です。例えば、トヨタ自動車の同期の自動車事業における営業利益率は7.9%です。業種の違いがありますが、トヨタ自動車を大きく上回る利益率を携帯大手3社は稼いでいるのです。「実質0円端末」の禁止による打撃は見られない状況です。

総務省はこの状況を是正するために動いていますが、今のところ抜本的な解決に向かう道筋は見えていません。問題の根本は大手3社による寡占状態にあるため、MVNOの進展を待たなければならない状況です。

総務省は実質的な効果が上がることよりも「実質0円端末の撲滅」というスローガンの達成に目標が偏っているという批判があります。確かに総務省の対応は完璧ではないのかもしれません。しかし、それよりも携帯大手3社が自主的に通信費を下げないことに大きな問題があるといえます。

携帯大手3社としては、「寡占状態にあるとはいえ違法なカルテルを組んでいるわけではない」という言い分なのかもしれません。「莫大な投資を行うなどのリスクを負っているのだから、それに見合ったリターンを得るのは当然」と考えているのかもしれません。確かにそうなのですが、それでも、3社には実効性のある自主的な料金引き下げを期待したいところです。

 

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著者/佐藤昌司
東京MXテレビ『バラいろダンディ』に出演、東洋経済オンライン『マクドナルドができていない「基本中の基本」』を寄稿、テレビ東京『たけしのニッポンのミカタ!スペシャル「並ぶ場所にはワケがある!行列からニッポンが見えるSP」』を監修した、店舗経営コンサルタント・佐藤昌司が発行するメルマガです。店舗経営や商売、ビジネスなどに役立つ情報を配信しています。
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