またも廃案の危機?「カジノ法案」の前に立ちはだかる大きな壁

 

さてここから鍛野ミミの持論を展開したいと思います。 要点は二つにします。

(1) カジノ法案の記事が新聞やネットで掲載されるようになり、注目度が増した。(ポジティブ要素)

(2) IR法の審議は過去に行われている。今の流れは目新しいわけではない。審議→成立するまで、IR推進派は脇を緩めてはならない。(予測不能要素)

(1)に関しては異論ないと思います。

実際ここ1ヵ月ほどの間で、カジノ法案の記事は様々なところで掲載されています。

これは、10月12日に開催されたIR議連総会に端を発していて、そこから一気にメディアや媒体を通じて波及していきました。

カジノを推進する者からすれば、これは追い風となっているし、大変喜ばしいことです。

「カジノ法案の記事、新聞で読んだよ」などと話題にしてくれる人、連絡をくれる人が増えてきたのも事実です(ありがとうございます)。

しかし、予測不能要素(懸念要素)は法案が実際に成立するまでは決して払しょくすることは出来ません

「勝負は下駄を履くまでわからない」ということです。

今回のカジノ法案マターは、何年も法案を見ている者にとっては目新しいものには映っていません。

実際に、過去に審議入りまでされたIR法は衆議院解散によって廃案となりました

法案が審議入りをしたからと言って必ずしも成立に結び付くという保証はないのです。

なので私としては、「法案成立」の文字を記事で見るまでは口約束の話は信じません。

約2年前、IR法の可決を期待していた地方自治体の推進派メンバーと私は廃案ニュースをスイスで耳にしました。

カジノ誘致を目指す地方自治体とのヨーロッパ型スモールIRの視察旅行中でした。

「カジノ法案がいよいよ通るかも知れない」という流れの中で実現した自治体のカジノ視察旅行。

しかし日本帰国2日前の夜、廃案ニュースを皆で聞く結果となってしまったのです。

楽しい会食が一気にトーンダウンしたのは言うまでもありません。その後の話題探しに皆躍起となり、ため息ばかりの夜となりました。

もうあの時のような思いは2度としたくありません。

このような苦い経験を過去にしているにも関わらず、IR関係者の中にはのほほ~んとした人たちがいるようで、「カジノ法案の成立は来年でいいなどと物事を先送りするクセが染みついています。

そのように考える人たちは、実際には本人のパフォーマンスほど法案成立に意欲的ではないのかもしれません。

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