ビジネスシーンであろうとプライベートであろうと、「大人」として生活していく上で欠かせないのが敬語。とは言え、これを完璧に使いこなせると胸を張れる方は少ないのではないでしょうか。無料メルマガ『1日1粒!「幸せのタネ」』では、「尊敬語」のルールと、難しく捉えず適切に使うためのコツを紹介しています。きちんと身につければ「大人力」アップは間違いありませんよ。
プロでも間違う尊敬語!?
先日、ラジオを聞いていましたらこんな言葉が耳に入ってきました。
この番組は○○の再放送です。お聞き逃された方は、ぜひこの機会にお楽しみください。
変な日本語だなとすぐに気づかれたでしょうか?
「お聞き逃された方」の部分がおかしいのです。
敬語のルールは難しい、と思っている方も多いかと思いますが、文のルールとしてはそれほど複雑なものではありません。例えば相手を高める言い方で、直接的に敬意を表す場合の「尊敬語」は、
- お・ご~になる お・ご~ください
- れる・られる
- 特別な形(いらっしゃる、召し上がるなど)
の3つのパターンです。
仕組み自体はシンプルなのですが、使う場面の要素がいろいろあり、しかも「心情的」なものが働くので難しくなることはあります。そして、頭ではルールはわかっていても、「丁寧にいわなければならない」ということで、ついつい二重に敬語を使ってしまったり、あるいは「長いと丁寧に聞こえる」という印象でむやみやたらと長くしてしまうことがあります。
今回の「お聞き逃された方」というのは、ルールでいえば「お・ご~になる」で通すのなら
- お聞き逃しになった方
でいいですし、「れる・られる」なら
- 聞き逃された方
です。シンプルですよね。そんなに難しいことではないはずなのですが、どうも難しく捉えてしまうことがあるようです。
敬語は文法のルールとしては実はそれほど難しいものではないのですが、適切に適用する、というところには難しさはあるでしょう。そこをごちゃ混ぜにせず、ルールはルールでさっと整理したうえで、どう使うかに意識を集中させるのがいいのではないかと思います。
ラジオで話すプロですら間違う敬語の使い方ですが、いたずらに不安に思わず、シンプルなルールを理解するのが一番です。
もうかなり時間が経ってしまいましたが、敬語の使い方に関しては,今でも役に立つのが文化庁が『敬語の指針』というものを発表しています。これを全部読むのは骨が折れますが、後半には「使い方Q&A」があります。これを読むだけでも、使い方の目安がかなりわかりやすく理解できるのではないかと思います。
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