それでも利益は爆上げ。「俺のフレンチ」が原価率60%でも儲かる理由

 

ミシュラン3つ星級のレストランでは、1日1回転でフード原価率が18%程度と言われています。俺の株式会社は常識外の損益構造で事業を確立させているといえます。

基本的に原価率は低ければ低いほど良いとされます。原価率が低ければ売上総利益率(粗利益率)が高くなるからです。一方、原価に投資することで付加価値のある商品・サービスが提供できるのであれば、ある程度の原価率の上昇は必要経費とみなすこともできます。ただし、あくまで「付加価値がある」ということが大前提となります。

原価はセールス・ミックスで考える

原価について考える場合、「セールス・ミックス」の概念を外すことはできません。セールス・ミックスとは、複数ある製品の生産量や販売量の組み合わせのことをいいます。

俺の株式会社ではセールス・ミックスの考え方を取り入れて損益構造をコントロールしています。ドリンクの原価率は35%程度でフードと比べて抑えられているので、フードに原価をじゃぶじゃぶかけてもトータルでは利益を確保できる構造となっています。

セールス・ミックスでは、売り上げを上げる商品・サービスと利益を確保する商品・サービスの二つに分けて展開することが基本となります。場合によっては、売り上げと利益を度外視して、集客するためだけの商品・サービスを展開する場合もあります。

print
いま読まれてます

  • この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け