クロナッツのためなら長蛇の列も平気?
ドミニクさんが編み出したのは、この斬新な”花咲くココア”だけではありません。
「クロナッツ」という、「クロワッサン」と「ドーナッツ」とをかけ合わせたペストリーが、数年前にニューヨークで大ヒットしています。
当時ニューヨークに滞在していた私も何度かお店に足を運びましたが、昼過ぎに到着する頃にはクロナッツは売り切れで、店員さんに何時ごろなら手に入るのかと尋ねると、「朝8時の開店前にはすでに長い行列ができているくらいだから、君もそれくらい早く来れば確実にありつける筈だよ」と言われてすっかり怯んでしまい、あえなく断念しました。
オープンから5年ほど経った現在でも、ニューヨーク店には長蛇の列が続いているそうですが、人々のお目当てはクロナッツにとどまらず、フランス人パティシエである創業者Dominique Ansel氏が作り出す、さまざまな独創的なスイーツやパティスリーの数々です。
こちらがクロナッツ。あまりの人気ぶりに、一時期は某ドーナツチェーン店も類似品を作っていたほどです。
私の大好物のDKA (Dominique Kouign Amann)。バターたっぷりでずっしりしたボリューム感は、なかなか日本のパン屋さんでは手に入らないかも。
もちろん、ケーキのレパートリーも豊富。
上から、ニューヨーク、東京、ロンドンの店頭にできた行列。世界的な人気ぶりが伺えますね。
パティシエは立派なアーティストであり、新しいアイディアを生むために常にアンテナを張り巡らせ、オリジナリティを追求していく彼の姿勢には脱帽ですし、喜ぶ人たちの顔が見たいからと楽しみながらチャレンジし続けている彼が手がける作品を、行列に並んででも一度は食べてみたいと多くの人が買い求めるのも納得できます。
世界的なパティシエが人生をかけて作り上げるスイーツの数々、みなさんも一度食べるとハマること請け合いです。
source by:Dominique Ansel Bakery
image by:@DominiqueAnsel/@DABJapan and Dominique Ansel Bakery Japan
文/貞賀 三奈美