つまらない宿題をさっさと雑に仕上げた子を叱ってはいけない理由

 

宿題や習い事が忙しくて本を読む暇もないという子と、宿題も習い事もないのでゆっくり本を読んでいるという子と、どちらが実力がつくかというと、程度にもよりますが自由に本を読む時間を確保できている子の方なのです。

ただし、成績については、勉強している子の方がよくなります。そこで、多くの大人は勘違いしてしまうのです。

成績は、時間をかければ誰でもよくなります。しかし、それは実力がついているということではありません。実力は、勉強のような頭の一部を使うものによってではなく、もっと全身的に頭を使う読書や対話や経験によって育ちます

子供時代は、そういう全身的な実力をつけていく時期です。子供を全身的な勉強という観点から見ていくことができるのは家庭だけです。学校も、塾も、習い事も、すべてその部分的な観点からしか子供を見ていません。

親だけが子供の成長を全身的な目で見ていくことができます。だから、教育の主導権は親が持っておく必要があるのです。

image by: Shutterstock

 

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