2017年は、EU崩壊の始まりか?
昔からの読者さんはご存知ですが、RPEは10年ぐらい前から、「EUは衰退期国家の集まり。崩壊に向かう運命」と書いてきました。さらに、「難民危機」が起こる前に出版された「クリムリン・メソッド」には、「移民で、欧州キリスト教文明は滅びる」と書いてあります。
去年、イギリスのEU離脱が決まったことで、EUに大きな穴があきました。何といっても「EU内2位の経済大国」イギリスが、抜けるのですから。
問題は、今年も「EU崩壊のプロセスが進展するか?」です。具体的なプロセスは、「選挙」を通して進みます。欧州では2017年、どんな選挙があるのでしょうか?
- 3月:オランダ総選挙
- 4月:フランス大統領選挙
世界の関心は、ここに集まっています。「EU離脱の賛否を問う国民投票を実施せよ!」と主張する「国民戦線」のマリーヌ・ルペン党首が勝つ可能性がある。もし彼女が勝てば、「フランスEU離脱」の可能性が高まります。フランスは、ドイツと共にEUを作ってきた中心国。この国が抜ければ、EUは事実上崩壊でしょう。
- 6月:フランス国民議会選挙
- 9月:ドイツ連邦議会選挙
難民問題で、メルケルさんと、「キリスト教民主同盟」(CDU)の支持率が下がっています。この選挙で大敗すれば、メルケルさん失脚の可能性もあります。
とりあえず、注目したいのは、フランス大統領選挙ですね。ルペンさんが勝つか、もちろん断言はできませんが。「グローバリズムからナショナリズムへ」という現在の強力な「時流」を見ると、チャンスはありそうです。彼女が勝てば、「EU解体」が現実味を帯び、ユーロは暴落することでしょう。
image by: 1000 Words / Shutterstock.com
『ロシア政治経済ジャーナル』
著者/北野幸伯
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