管理費等の収納から支払いまで、管理会社、管理組合ともに、現金、通帳、印鑑に直接触れることなく、完了するシステムです。
管理組合が承認した支払いのデータを管理会社が銀行に送る、その支払いについて、銀行から支払っていいかどうかの確認があり、管理組合が直接決済をするのです。
管理組合として、誰が決済するかを決めることができますので、たとえば、管理費からの支払いは、理事長と会計担当理事の2名、修繕積立金からの支払いは、さらに、2人の副理事長の決済も必要というように決められます。
支払いの記録は常にネット上に残り、管理組合の理事、管理会社、銀行が共有していますので、一時、資金を借りておこうというような不正な行為が入り込む隙がありません。
これを発展させて、たとえば、予算を期初に入力しておいて、予算を超える支払いがある場合は、「注意」の表示が自動的につき、関係者に確認を促す。これまでに支払実績がない会社に振り込む場合は、やはり「注意」の表示が付く。という具合に、何重にもチェックができるシステムを管理組合の理事、管理会社、銀行が共有する…そんな仕組みが発展すると、実は、安全が担保されるだけでなく、出納、会計業務にかかるコストを削減することにも繋がるはずです。
また、銀行印を持ち、管理組合資金に対して権限を持つ「管理者」を必要としない資金管理の仕組みは、外部管理者や外部役員を採用する場合の心配ごとをひとつクリアすることにもなります。
インターネットを活用し、会計、出納の情報を広く共有することで不正ができない仕組みをつくる…ということに、未来の可能性を感じます。
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『まんしょんオタクのマンションこぼれ話』
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