これまでにも虹色のベーグルや青色のドーナツなど、日本では到底考えられない「オリジナリティ」を追求したド派手スイーツシリーズを何度かお届けしてきましたが、今回またもや新たな「見た目どぎついスイーツ」が登場し、SNSなどで話題となっています。ベーグル、銀河系ドーナツ、カップケーキに続くのは、「超原色のムースケーキ」。このシリーズ、一体どこまで続くのでしょうか。
見た目からは想像しづらいその美味しさは折り紙つき?制作日数3日間の超個性派ムースケーキ
ここ数年で、東京を中心に、カップケーキのお店やアメリカスタイルのドーナツなど、日本でも多くの海外スイーツを扱うお店が増え、これまでは馴染みのなかったスイーツたちも、だいぶ市民権を得てきました。
特に私はアメリカのカップケーキが大好きで、渡米当初に1個どころかひと口食べた途端にその恐ろしい甘さに悶絶したのは遠い昔。
今では砂糖でコーティングされた甘さもカロリーもたっぷりのカップケーキを2個くらいはペロッと食べてしまいます。
とはいえ、見た目で美味しそうだと惹かれる基準は、まだまだ欧米と日本とでは大きな違いがありそうです。
現在SNSで話題を集めているのは、まるで食べ物からはかけ離れた色使いの超カラフルムースケーキ。
とてもケーキとは思えない、まるで芸術作品のような数々。

『Mirror Glaze』ケーキの表面が反射している!

『Winter flowers』

『Cherry Blossom』

『Eclectic heart beat cakes』


食欲を感じにくい色とされるブルーのケーキも、「美しい」と絶賛されているようです。
これらを手がけているのは、カナダ・バンクーバーを拠点に活動しているKsenia Penkina氏。
その技術は圧倒的で、独創的なケーキを作らせたら、彼女の右に出る人はいないのだとか。
その求められる緻密さや不安定さのために、たった1つのケーキを手がけるのに要する日数は実に3日間。
それでも完璧に作られたそのムースケーキの表面は、まるで鏡のように反射するそうです。
今回Kseniaさんに取材したところ、彼女のケーキ作りのキャリアはなんとわずか1年。
プロのシェフである妹さんにケーキ作りの指南を仰いだとのこと。
「とにかくスペシャルでクリエイティブな”何か”を自分の手で作り出したい」とアイディアを探していた時に、ケーキ作りに出会ったのだそう。
どんな色使いでも、彼女の手にかかれば実現できそう。
そんな彼女は、自身の作ったケーキを販売する他に、講師としても活躍していて、彼女のような独創性溢れるケーキを作りたい人向けに、レシピを有料で提供しています。
中にはケーキ作りが初心者だという人向けの、とても簡単なレシピも。
また、材料にもこだわり、生クリームや牛乳、フルーツやアーモンド、小麦粉に至るまで、全て高品質でナチュラル素材のみを使用し、防腐剤などは一切使用していないそうです。
彼女は自分だけのオリジナルの「何か」を作り出すことにこだわり、それによって人々を驚かせたり楽しませたりすることに喜びを感じているのだそうです。
そういった強い想いが人々に届き、話題を呼ぶのだとすれば、形は何でも構わないのかもしれません。
彼女の想いが詰まったカラフルケーキ、一度食べてみたいですね!

Ksenia Penkinaさん
取材・文/貞賀 三奈美








