日本のスイーツといえば和菓子。おはぎやお団子、羊羹、練り菓子など、昔ながらの製法でつくられた素朴な味わいとその繊細なビジュアルは、日本の食文化として世界に誇れる芸術作品ですよね。一方、和菓子の繊細さとは全く正反対なのが、アメリカン・スイーツ。これまでにもビジュアルが派手な食べ物がたくさん登場していますが、次なるトレンドは 「ギャラクシー(銀河系) 」だそうです。なぜアメリカではこういった奇抜なビジュアルの食べ物がウケるのでしょうか。アメリカで暮らした経験があり、現地のトレンドに詳しい著者が解説します。
なぜ人気?銀河系スイーツがアメリカでブーム
アメリカの最新トレンドフードといえば、とにかく見た目がド派手。
以前にも紹介しましたが、最近SNSで話題になっているレインボー・べーグルやSUSHIバーガーなど、ビビットカラーの食材を組み合わせ、ふんだんに着色がされるなど、とにかく大事なのはその食べ物らしからぬ派手な見た目が特徴的です。
そして、最近SNSで話題になっているのがコレ。
これ、何だか分かりますか?
そう、甘くて美味しいスイーツの定番、ドーナツ・・・です。
その名も「ギャラクシードーナッツ」。
お世辞にも美味しそうとは言い難い見た目ですが、この「ギャラクシードーナツ」をはじめとし、私たちの度肝を抜くようなアメリカのド派手スイーツが今SNSで話題になっています。
これもドーナツ。(1日限定発売、お1人様2個まで!とのこと)
何とも言えないドロッと感。
こちらはマカロン。
青くて美味しそう…!?
とにかく印象的なのはその見た目ですが、私たち日本人の感覚からすると、着色料で色付けされた食べ物は、何だか身体に悪そうだというイメージが先行し、物珍しくはあるものの、食べてみたい!とはあまり思えない人も多いのではないでしょうか。
ちなみに著者がアメリカに渡った当時もその着色の文化は衝撃的でした。
とにかく何でもかんでも「やりすぎ」ていると感じ、見た目も味も「自然で安全」な日本の和菓子が恋しくなったのを覚えています。
そんな私ですが、数年住んでいるうちにアメリカのスイーツの虜になり、中でもお気に入りだったのはレッドベルベット・ケーキ。
その名の通り、見た目は真っ赤!
最初はただ驚くばかりでしたが、その何とも言えない絶妙な味わいは特に女性に人気で、私の現地の友達にも、レッドベルベット味のスイーツファンは多いです。
アメリカンはド派手がお好き?
しかしなぜアメリカ人は、食べ物の見た目にインパクトを求めるのでしょうか。
そもそもアメリカはインパクト=個性という文化で、食べ物に限らず、洋服やネイルなど、多くの人が何に対してもインパクトを重視する傾向があるように思います。
先述したように、着色料が身体に悪いという感覚で育ってきた私ですが、アメリカの着色スイーツを食べた感想としては、その味は無着色のものと特に変わらず、食わず嫌いをしていたころに比べると、着色に対してさほど抵抗はなくなりました。 (それでもやはり、身体に良いものではないと思いますが)
アメリカのこういう「インパクト」の文化は、日本の「カワイイ」文化と似ているのかもしれません。
個性の象徴として外見にこだわる方法は違っても、見た目が可愛かったり、個性的な魅力のあるものに心惹かれるのは、万国共通ですよね。
アメリカの場合はそれが食べ物にも飛び火したのかもしれません。
アメリカの文化の象徴とも言えるこのド派手フード、あなたも試してみませんか?
Image by: Instagram(konstantinaleni)
Sourced by: BuzzFeed, TeenVOGUE, Instagram,
文/貞賀 三奈美