これでもNHKは公共放送と言えるのか。1日の国会中継で、立民・小川幹事長の反対討論の音声をカットし、中山果奈アナと政治部・山本雄太郎記者の無駄話を延々と垂れ流し続けたNHKに視聴者からの批判が殺到している。
NHK国会中継の「立民・小川潰し」が大炎上中
第214臨時国会は10/1~9までの9日間で開催。その初日、自民党の石破茂総裁を第102代首相に指名する衆院本会議は、予定より約30分遅れて、1日13時25分ごろに始まった。
冒頭は、立憲民主党の小川淳也幹事長による反対討論。今国会の会期がたった9日間では、与野党の議論を深めて有権者に政権選択の材料を提供することはできない。なぜ事前の約束を守らずに衆院解散・総選挙を急ぐのか?と石破氏を厳しく追及する内容だった。
小川幹事長の反対討論はNHKでも生中継されたが、そこで前代未聞の事件が起きた。
「小川さんの演説は、石破さんの痛いところをピンポイントで指摘する辛口の内容でした。『そうだ!そうだ!』の合いの手も入って、議場はかなりの熱気を帯びていたように思います。支持政党に関係なく引き込まれてしまう場面です。ところが1~2分過ぎたころでしょうか、とつぜんNHKの音声がスタジオに切り替わり、小川さんが何を話しているかサッパリ聞こえなくなってしまったんですよ。私はPCでABEMAのニュースチャンネルを同時に開いていたので、そちらで反対討論の続きを聞きましたが、控え目に言ってもNHKはバカ丸出しでした」(ネットメディア編集デスク)
同様の不満を持った視聴者は非常に多かったようだ。SNSでは、
《NHKが野党の演説の音声絞りやがった。公共放送としてさすがにあり得んぞ》
《政治家がせっかく自分の言葉で話しているのに、スタジオのゴミ音声かぶせるなよ》
《自分は自民支持だがこれは絶対ダメ、言論封殺になる》
《お金を払っているのですよ…?》
《石破に都合が悪い内容は放送しないんか。自民党応援団丸出しやん》
《露骨すぎて逆に笑った。受信料は絶対に払わない》
など、NHKに対する批判の投稿が相次いでいる。
中山果奈アナと政治部・山本雄太郎記者の無駄トークに批判殺到
そこでMAG2NEWS編集部で、当日の放送内容をあらためてチェックしたところ、NHKがかなり無理のある「尺稼ぎ」を行い、立民・小川幹事長の演説を意図的につぶした可能性が浮上してきた。
この日の国会中継は13時25分スタート。本会議が始まったのは13時27分で、スタジオの中山果奈アナと山本雄太郎記者が番組進行・解説を担当した。
【13:27】
中山果奈アナ:「いま議長が入りました。衆議院議長・額賀福志郎さんです。間もなく本会議が始まります」額賀衆院議長:「諸君。第214回国会は本日、招集されました――」
(ここで本会議場の音声が絞られ、NHKアナと政治部記者の解説が始まる)
中山アナ:「では、この時間は政治部の山本記者とお伝えします。えー、山本さん、当初の予定より30分ほど遅れての開会となりました。あらためてこの理由を整理してください」
山本雄太郎記者:「はい。まあ、1時予定が1時半前とかね、30分遅れるということで。国会が予定通り進まないというときは、必ずといっていいほどですね、与野党が何かで揉めている、ということになります。で、今回はですね、この会期ですね、臨時国会の会期をどうするか。与党側は今月9日までの9日間。それに対しまして野党側はですね、臨時国会の会期を決めるのであれば、今日の総理大臣指名選挙の本会議には出席できないとしまして、この与野党の駆け引きというのがずっと続いていました。で、まあ発端にあるのはですね、きのうの自民党の石破新総裁の解散に関する発言ですね。今月27日投開票の日程で行うということを表明しましたけれども、野党側はですね、予算委員会、ここで十分な審議を行うべきだと。また、まだ総理大臣に任命されていない人が、そういう解散についてですね、発言するのは非常に違和感があると――」
この冒頭のやりとりに違和感はない。衆院議長の発言は儀式的なテンプレであり、スタジオの解説を優先するのは自然だからだ。
だがNHKはここから、とんでもない「尺稼ぎ」による「言論封殺」に打って出た。