NHK国会中継は立民小川幹事長の演説をどう「言論封殺」したか?反対討論で音声流さず、山本雄太郎記者と中山果奈アナで「異常な尺稼ぎ」

2024.10.02
by 東山ドレミ
 

反対討論終了までひたすら続いた中山アナと山本記者の無駄話

13時29分、立憲民主党・小川幹事長による反対討論がスタート。NHKの中山果奈アナと山本雄太郎記者はこれを全力で潰しにかかった。

【13:29】
中山アナ:「はい。えー、衆議院本会議場ではこの後、立憲民主党による反対討論が行われます。会期についての議決に対しての反対討論です」

(ここで本会議場の音声がメインになり、反対討論が始まる)

立憲民主党・小川幹事長:「立憲民主党無所属の小川淳也です。私は野党各党を代表し、今回、国会会期を9日間とすることに、断固反対の立場から討論いたします。まず、石破新総裁に申し上げます。なぜ昨日、いまだ内閣総理大臣でないにも関わらず、衆議院の解散と総選挙の日程を明らかにしたのですか。この前代未聞、異例中の異例の発言は、国会軽視も甚だしく、三権分立を含め、憲法上の疑義を生じさせかねない異常な発言であり、潔く、そしてただちに、謝罪と撤回を求めるものであります。石破自民党総裁候補の公約の一丁目一番地は『ルールを守る』でした。いったい何のルールを守っているのですか。加えて『自民党総裁期間中を通して、国民の判断材料を提供することが新総裁の責任、本当のやりとりは予算委員会である』、これはあなた自身の言葉ではありませんか!さらに一昨年、『七条解散は憲法論の観点からすべきではない』と発言し、加えて昨年、『解散は政権の延命や党利党略で行われるべきものではない』、これも他ならぬ、あなた自身が記した言葉ではありませんか!まさに――」

討論がにわかに熱気を帯びてきたこの場面で、本会議場の音声のみがとつぜん絞られスタジオに戻された。SNSではNHKへのクレームが急増して、大騒ぎになっている。

だが、そんな騒動を知ってか知らずか、ここから中山アナと山本記者による壮大な尺稼ぎが始まった。

(※編註:以下、中山アナと山本記者の会話部分は長いわりに中身がありません。ご注意ください)

【13:31】
中山アナ:「衆議院本会議場では、立憲民主党・小川幹事長による反対討論が続いています。えー山本さん、やはり小川さんはあの、石破総裁のこれまでの発言を引き合いに出して、会期について述べていますね」

山本記者:「そうですね。あのまあ石破さん、総裁選中に『ルールを守る』ということ、『守る』というキーワードでですね、総裁選を活動していました。ま、いったい何のルールを守っているのかと、えー小川さんは批判をしていました。あの特にですね、えー総裁選で石破さん、解散をする前に国民の判断材料を与えることは必要だと述べまして、一定のですね、えー国会論戦は必要だという考えを示していました。あのー、で、この一定の国会論戦とは何なのかということについて、さきほど小川さんも指摘していましたけれども、本質的には予算委員会だろう、ということをですね、総裁選中に発言をしていたんですね。まあつまり解散をする前には、予算委員会を開いて野党とのやりとりをすることで、国民に判断材料を与えましょうという趣旨のことを、まあ総裁選では話していましたので、これについて小川さんまず指摘をしていました。またもう一点は、まだ総理大臣ではない、今の段階でも石破さんは総理大臣ではないですね。衆参両院で指名を得て総理大臣になりますけれども、石破さんきのうの段階でですね、解散について言及をしたと。これは異例のことだとわかっている、とまあ石破さんは前置きはしていましたけれども、まあその異例のことに踏み込んだわけですね。それだけ解散を急ぎたかったということだと思うんですけれども。これがまあ異例中の異例、前代未聞で、国会軽視も甚だしいと、まあ小川さんは批判をしていましたね」

今しがた小川幹事長が話したばかりのことを、ダラダラとわかりづらく繰り返す山本記者。SNSでは視聴者から山本記者に対して「お呼びじゃないんだよ」「すっこんでろバカ」など罵詈雑言が飛んでいる。

それでも、小川幹事長の反対討論は終わらない。2人の尺稼ぎはさらに続いた。

中山アナ:「今月9日まで、とすることになりますと、やはりその十分な国会論戦というのは難しい、というふうに考えられるということでしょうか」

山本記者:「そうでしょうね。あの、なかなか予算委員会となりますと、日程的に9日までだと窮屈だというのは、まあ与野党共通の認識なんだと思います。まあ今、党首討論をですね、行おうという話も出ておりますけれども、まあ野党としては党首討論よりも、充実した論戦ができるのは予算委員会だというふうに見ているということだと思います」

そろそろネタが尽きてきたと見える2人。中山アナも山本記者も、心なしか目が泳いでいるようにも見受けられる。

だが、まだ小川幹事長の反対討論は続いている。何でもよいのでとにかく話し続けて場をもたせるしかない状況だ。

中山アナ:「はい。えー、このように衆議院本会議は、遅れて始まりました。えーこの後、総理大臣指名選挙に進んでいく形になりますけれども、その後控えている組閣、これもスケジュールがどんどんこう、遅くなっていくんでしょうか」

山本記者:「そうですね、えーっと、遅れると思います。ただ、まああの石破新政権発足に向けたですね、官邸サイドの動きというのは着々と進んでおりまして。えー、きょう午前中ですね、9時すぎからですね閣議が行われて、えー岸田政権のですね、閣僚の辞表を取りまとめ、岸田内閣総辞職が行われました。えーその後ですね、岸田さんですね、総理大臣は午後0時半頃に総理大臣官邸を後にしました。えーおよそ3年間。3年間、在任期間が1094日、戦後8番目の長さとなりましたけれども、岸田総理ですね、最後におじぎをするなどしてですね、官邸を後にしました。この後、あのー衆参両院の本会議ですね、順調に石破さんが総理大臣指名選挙で総理大臣に選出されればですね、総理大臣官邸で公明党の石井代表と与党党首会談、そして組閣本部の設置ということになります。そしてまあ、閣僚の呼び込みというのが行われまして、えー閣僚人事、そして官房長官から閣僚名簿の発表、ということになっています」

中山アナ:「はい……衆議院本会議場では、立憲民主党・小川幹事長による反対討論が終わりました。この後、会期について採決が行われる見通しです――」

13時35分、小川幹事長の反対討論が終わると同時に、中山アナと山本記者の要領を得ない無駄話も終了した。政治家のナマの演説を視聴者に聞かせずに、なぜ今後の政治日程を急いで確認する必要があったのか甚だ疑問だ。

こうしてみると、NHKは小川幹事長の演説中継を前半2分たらずで打ち切り、その後4分弱をアナウンサーと政治部記者のどうでもいい会話で妨害したことになる。多くの視聴者が意図的な「言論封殺」と怒るのも無理はない醜態をさらすことになった。

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