「残業してでも」が口グセの人より、家畜の方がよっぽどマシな理由

 

18時半が仕事終わりであれば18時半でとにかく仕事を終わらせるために何が何でもその方法を考える、というデッドラインがない限り、絶対に改善は無理です。残業の余地があれば誰だって、その余地を前提に仕事を長引かせます。

現に、「いつも残業ばかりで」などと忙しさをアピールする人に、2時間早く出社をさせてみるといいでしょう。いつもより2時間早く会社に来たのに、結局はいつもの残業の帰る時間と同じぐらいの時間まで仕事をしています。つまり、その人は仕事が多いのではなくて、仕事の要領が悪くて目一杯残業の余地も使う人、というだけです。

1時間早く来たら少なくとも1時間早く帰れる、という仕事になっていない人は、今のまま何をやってもダメです。いくらお金を与えても与えた分だけパチンコに注ぎ込んでしまいいつも「お金がない」と言っている人と同じレベルです。

いくら会社が早く帰ることを推奨しようがノー残業デーなどを作ろうが、使える時間だけいっぱいに仕事を薄めていつも「時間がない」と言っているだけなのです。

しかも、そういう低レベルなサラリーマンが「残業して頑張っているから」などと評価されて出世した時には、もう地獄です。「上が残業を頑張るから、下も残業を頑張れ」というような雰囲気を社内に作り出し、「昔はもっと残業してた」などと自慢をします。悪循環この上ない話です。

それでも仕事が終わらない、というのであれば、現在の仕事が全部で100あるのだとしたら、「これを70にして下さい。そうすれば18時半に終わります!」ということを、会社に提言すればいいだけです。

「会社が100やれっていうので、仕方なくいつも残業するしかないんです」などと言っているのは、何も考えない家畜と同じです。いや、家畜だってオーバーワークなら座り込んで意地でも仕事をしません

結局は、何も考えずに何か考えてるっぽく仕事っぽいことをやってるっぽくしているだけでまともに仕事をしていないのです。

さっさと帰りましょう。さっさと帰るのが、当たり前なのです。当たり前のことさえできないのは、仕事ができないのと同じことです。さっさと帰るというその当たり前のことを実現するためにはどうするべきなのか、それを徹底的に考えましょう。

できないんだもん、じゃない。やるんです。それがこれからの働き方です。

【今日の発想源実践】(実践期限:1日間)

  • 自社にとって「残業」とは何か。ノートにまとめる。
  • 今の「残業」を4分の1に減らすとしたら、どのような改善が必要か。来月からでもできる改善案をノートにまとめる。
  • 社内で発表する。

image by: Shutterstock

 

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【著者】 弘中勝 【発行周期】 日刊

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