NASA、遂に地球にそっくりな惑星を発見。水や生命が存在する可能性も

サイエンスジャーナル
 

NASAは7月23日、地球に極めて似ている太陽系外惑星を発見したと発表しました。表面には水があり、生命が存在している可能性があるとメルマガ『週刊 サイエンスジャーナル』が伝えています。

NASA、地球に「最も似ている」太陽系外惑星「ケプラー452b」を発見!

ハビタブルゾーン(HZ)とは、惑星がその表面に液体の水を持つ、恒星の周囲の理論上の空間である。液体の水は地球の全ての生態系にとり不可欠だとみなされており、エネルギー源の次に、生命の最も重要な要素だと考えられている。

太陽と地球との距離1億5千万kmの距離が、水が液体で循環するちょうどよい距離とされ、この距離をもとにハビタブルゾーンが決められている。

米航空宇宙局(NASA)は23日、太陽より少し年上の恒星の周囲を公転する、「地球のいとこ」のような惑星を見つけたと発表した。2013年に観測を終了した宇宙望遠鏡ケプラーの観測データの分析で判明した。

惑星から恒星までの距離や、恒星の温度などから推定すると、この惑星の表面には液体の水があり、生命が存在している可能性があるという。ただ、地球から1,400光年と遠く離れているため、生命の存在を確認するのは難しい。

地球に似て生命が存在しうる太陽系外惑星は、これまでもケプラーの観測で数個見つかっていた。しかし、恒星も太陽によく似ている例は今回が初めてという。NASA科学観測本部のジョン・グランスフェルド次長は「地球と太陽にこれほどよく似た組み合わせが見つかり、興奮している。第2の地球探しに一歩近付いた」と述べた。

この惑星は、恒星「ケプラー452」の周りを回る「ケプラー452b」。直径は地球の約1.6倍で、重さや成分などは不明だが、大きさから岩石と液体の水が存在する可能性が高いという。

恒星は、直径が太陽より1割ほど大きく、表面温度はほぼ同じ。約46億年前に誕生した太陽より、さらに15億年ほど古い。探査チームの科学者は「(惑星が)地球より長い間、生命が存在できる条件にあった」として、生命誕生に必要な物質や環境などがそろっているとの見方を示した。

image by: Wikipedia

source: National Geographic news

週刊 サイエンスジャーナル

著者/なみ たかし
大学でライフサイエンスを学ぶ。現在/理科教員/サイエンスコミュニケーター/サイエンスライター。メルマガでは毎日の科学ニュースをもとに、最新科学やテクノロジー、環境問題や健康情報など、役に立つ科学情報をわかりやすく解説。
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