映画野郎が「ここ10年の名作映画で打線組んでみた」異論は認める

 

原口:その10本のスタメン作品選びなんですが、年末のベストテン企画みたいに大々的に投票で決めないでも、これまでやってきたスタッフなら映画野郎の方向性を把握できていると思うし、客観的にセレクトできると思うので、このシネトーク上で話しながら決めていきましょう。

小川:昔、ボクが参加する前の「映画野郎」(旧「映画秘宝クラブ」)の年間ベストテンの決め方みたいですね。

原口:そうそう、昔に戻った気持ちで。あとオールタイムでみると名作が山のようにあってきりがないので、映画野郎のスタートから10年になるというのもあるので(※ 前身のiモード版含め)、過去10年で区切りましょう。2007~2016年まで公開の10年。

小川:まあ、2010年代も後半戦だしいいんじゃないでしょうか。

原口:あと選ぶなら、映画野郎は娯楽作・ジャンル映画をヒイキしている媒体なので、ジャンル系で選びたい。だからドラマ系の作品ははずしたほうがいいかなと。例えば俺たちの好きな男泣き映画『レスラー』とか、イーストウッド御大の『グラン・トリノ』とかも映画野郎読者的には上位に入ってくるかと思うんだけど、ここら辺は別の機会にまとめたほうがいいかなと。

小川:『グラン・トリノ』は仕方ないのは分かるけど、ええっ、『レスラー』、いきなり選出外? 実際に打線に入れられるかわからないけど、プロレスラーの物語で音楽も80年代のHM/HRだから、まあ優先低く、じゃないかな?

KANTO:ぶっちゃけジャンル映画の線引きは難しいけど、ドラマ系を外す案は賛成です。

小川:うーん、まあ、話が進まないからとりあえずはそういうことにしますか。

原口:そうやって絞っていかないと候補作が多くなりすぎると思うので。で、さっそくその候補作だけど、過去の映画野郎ベストテンで上位になった作品でみて、文句なくスタメン打線に入ってくると思われるのは『シン・ゴジラ』、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』、『ゴーン・ガール』、『パシフィック・リム』、『キック・アス』、『アポカリプト』あたりかなと。これ、けっこう客観的に挙げているつもり。「映画野郎が選ぶ殿堂入り作品とは何なのか」っていう。

KANTO:へ? 『ゴーン・ガール』ってこの中で浮いてないですか? 映画は高く評価されていて僕も好きですが、なんとなくドラマ寄りの気が。

原口:「サスペンス/ミステリー映画」のこの10年の収穫じゃないですか。で、2014年のベストテンのぶっちぎり1位だったし。サスペンス系代表としてふさわしい作品かと思うんだけど。

KANTO:うーん。確かにサスペンス色もありますね。ブッチギリと言うのも加味して残しますか。

小川:『ゴーン・ガール』は当然残すとして、『アポカリプト』? まあ、悪くはないけどギリギリじゃないかな?

原口:ええっ!? 『アポカリプト』超最高じゃない? この10年では『マッドマックス~』に次ぐくらいの狂った大傑作だと思ってるけど。打線でいえばクリーンアップ候補くらいな気持ち。

小川:あれだったら監督作ならその前の『パッション』の方が遥かにインパクトがあったし、メル・ギブソン絡みならその後の「映画野郎ベストテン」にさえ全く入らなかったけど『復讐捜査線』といういぶし銀のアクション映画があるからね。まあ、多数決でクリーンアップというならしゃあないけど、もっと他にあるんじゃないかな~。

KANTO:『アポカリプト』! これは是非モンでしょう。

原口:うん、『アポカリプト』は公開当時もかなり話題になったし落とせないと思うんで是非。

小川:まあ、分かりました。

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