くら寿司、まさかの営業利益23%減。回転寿司に起きたある異変

 

人件費率が上昇している理由は様々なことが考えられますが、一つの大きな理由として「サイドメニューを充実させていることを挙げることができます。前述した通り、2016年11月~17年1月期の売上高が好調だったのは、「牛丼」などのサイドメニューが好調だったためです。このようにサイドメニューが充実すれば売上高は向上します。しかし手間がかかるため人件費を押し上げる要因にもなってしまいます。

近年、大手回転寿司チェーンはサイドメニューを充実させています。魚価の上昇や消費者の嗜好の多様化により、寿司だけでは収益を確保できなくなっています。そこで、サイドメニューを充実させることで原価を抑え幅広いターゲット層を取り込む方向に舵を切っています。続々と新商品を投入しています。

特にくら寿司のサイドメニューに対する力の入れようは他を圧倒しています。例えば、「スシロー」や「はま寿司」「かっぱ寿司」でもサイドメニューを充実させていますが、「ラーメン」や「うどん」「たこ焼き」が少し目立つぐらいで大きな驚きはありません。しかし、くら寿司はこれらに加えて、「牛丼」や「天丼」「うな丼」「カレー」「天ぷら」なども扱っています。もはや回転寿司店とは呼べないほどの充実ぶりです。

サイドメニューを充実させることで短期的には収益を確保できるでしょう。ある程度の充実化はやむを得ない状況といえます。一方で経営に深刻な影響を与えてしまう危険性があります。オペレーションが煩雑になるため、人件費などの経費がかさむことで利益を圧迫してしまう恐れがあります。

くら寿司では寿司の握りは「寿司ロボット」が行います。1時間に3,600貫を握ると言われている高性能ロボットです。これにより人件費を抑えることができています。

一方、サイドメニューではロボット化は実現できていません。調理の手間は小さくなく、寿司に比べて人件費がかさむといえるでしょう。そのため、サイドメニューが売れれば売れるほど人件費率は上昇すると考えられます。サイドメニューが多いくら寿司はその影響が顕著に現れるといえます。同社の人件費率が上昇傾向を示しているのは、サイドメニューが充実したことでオペレーションが煩雑になったこととは無関係ではないと考えられます。

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