現役医師に聞く。食品の「焦げ」部分はやっぱり身体に悪かった

 

アクリルアミドの摂取を減らす工夫

ある食品に偏った食生活はアクリルアミドの摂取を増やすリスクとなります。できるだけ多くの種類の食品を摂るような分散型の食生活を心がけましょう。生のイモ類を冷蔵庫に入れておくとアクリルアミドが増えると言うこともわかっています。イモ類の摂りすぎには注意しましょう。

アクリルアミドの量は高温での調理であればあるほど増えていきます。オーブンを使った料理ですと、225度20分間では、195度24分間のときに比べて、アクリルアミドの量が約3倍にも増えてしまうことがわかっています。

焼いたり、揚げたり、炙ったりの料理を絶対に食べてはいけない、というほどのアクリルアミドの量ではありません。大量に長期間食べていると発がんのリスクとなるということです。また、食べる際に黒こげになった部分を避けるのも賢いやり方だと思います。

最近では遺伝子工学の技術を用いた芋類を開発している企業もあります。そのような技術によってアクリルアミドができにくくすることを目標としています。しかしながらそのような技術が実際に成功するかどうかはまだ時間がかかるようです。今、勧められるのは、賢い食品の選び方と賢い料理法と思います。

文献

Gulland A. Eating overcooked starchy food is linked to cancer, agency warns. BMJ. 2017 Jan 22;356:j354. doi: 10.1136/bmj.j354. PubMed PMID: 28115327.

image by: Shutterstock.com

 

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