訪日者数増加の鍵となるか? リアルタイム翻訳機「ili」への期待

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2020年の東京オリンピックに向けて、日本政府が訪日外国人観光客の増加を目標としていることは、ニュースなどでもよく耳にしますよね。では、実際のところ、日本を訪れる外国人の現状はどうなっているのでしょうか?無料メルマガの『記者コラム「インターネットで読み解く!」』の著者である団藤保晴氏は、各国の人口比での訪日者数を分析し、「ナマの日本」に対する理解が進んでいる国を明かしています。さらに、外国人観光客の訪日の大きな障壁となっている「日本語の難解さ」を解決するかもしれない、今年6月から開始されるリアルタイム翻訳機「ili」の可能性についても解説しています。

2400万人!増加する訪日観光客

2016年は海外から2400万人の訪日客を迎えました。経済効果や商売の話が優先されがちな話題ですが、日本理解が進んでいく指標として各国の人口当たりの訪日客比率を調べてみると新しい発見が見えてきます。

訪日客数が急速に立ち上がった2013年から昨年まで4年間、各年の各国別人口比を計算して4年累計を出しました。

香港62.5%、台湾55.0%、韓国29.7%、シンガポール21.4%が高率ベスト4であり、これだけ多くの国民が訪日してナマの日本理解が進まないはずがありません。一方で、大人口の中国が1.1%、米国が1.3%に達した点も見逃せません。

また、英語・中国語と日本語を自在に通訳、持ち運べるスティック型のリアルタイム翻訳機「ili(イリー)」が6月からサービス開始と報じられ、日本理解で問題の言語の壁もやがて超えられそうです。

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観光庁が2016年の推計訪日客数を発表している主要国を中心に、アジアと欧米各国で人口当たりの訪日客比を計算しました。香港、台湾、韓国、シンガポールのベスト4に続くのがオーストラリア6.1%、タイ4.1%、マレーシア4.0%、カナダ2.5%、英国1.6%などです。

4年間の累計には複数回、来日している人も含まれます。訪日外国人旅行者消費動向調査によると、これまでは初来日客は全体の2割とされていましたが、2016年には4割まで膨らみました。1%が訪日したとして初回は0.4%だけで2回以上は0.6%、重複訪日を省いて実質比率は3分の1の0.2%と推定すると「6掛け」くらいで見れば良いでしょうか。1.6%の英国以上の国は国民の1%以上に訪日経験があると考えられるでしょう。

中国からは爆買いの中心だった高所得層が一巡して、日本の観光ビザ発給要件「年収25万人民元(約400万円)以上」ぎりぎりの層を狙った格安フリーツアー販売が出ているそうです。こうした層まで来日して日本の実情を見れば、依然として抗日映画・ドラマ漬けになっている中国国民意識に変化が現れるはずです。ただ、抗日映画好きはもっと貧しい層だとも言われます。

年の始から従軍慰安婦問題で緊張関係にある韓国ですが、4年で29.7%の訪日累計はとても大きな数字です。どんなに少なく見積もっても10人に1人以上がナマで日本を見た経験があると考えられます。

韓国メディアまで含めた過去の反日言論の積み重ねがあるので、SNSでも反日の声ばかりが目立ちますが、その中で訪日して喜んでいる書き込みを非難するケースにたびたび遭遇するようになっています。「親日は悪」と刷り込まれた韓国社会の基盤にひび割れを見る思いです。

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