いよいよ待ちに待ったゴールデンウイーク。夜更かしできるこのチャンスを活かせるのが、天体観測ではないでしょうか。今回の無料メルマガ『1日1粒!「幸せのタネ」』では著者の須田將昭さんが5月の星空を紹介、連休終盤には流星群も見られるそうですよ。
連休中は星空を眺めるのもいかが?
5月。月初めですので、今月の星空の見所などをご紹介しましょう。
5月初旬は、春の星座が早いうちに南中します(南で一番高くなる)し、夏の星座も夜半には見えてきます。連休中、空の綺麗なところにお出かけになるのでしたら、ぜひ小さいものでもいいので双眼鏡をお持ちください。連休中ですと、月がまだ小さく、早い時間に沈みますので、夜中には夏の天の川を楽しめるでしょう。
この時期、とにかく目立っているのは明るく輝く木星です。どの星がどれかわからない…という方でも、「あれだけものすごく明るいな」と思える星があるはずで、それが木星です。
7倍程度の双眼鏡でもしっかり固定して見られたら、ガリレオ衛星も見られるかもしれません。小さな望遠鏡で100倍程度の倍率で見ても、横に太く見える縞模様も見えることでしょう。
夜明け頃には土星も見えてきます。先日、土星探査機カッシーニが初めて輪の内側に入って土星の表面の様子を捉えてきたニュースも伝えられたところです。土星といえば、やはり輪が目立ちます。もう30年以上前のことですが、友人が持っていた天体望遠鏡で初めて土星の輪を見た時の、あのなんとも言えない不思議な感動は今も忘れられません。一方、今回捉えられたような土星表面の渦などは,なかなか地上からは観測しがたいものです。縞模様は見えるのですが木星ほどにはダイナミックな変化は見えません。そういう点でも、先日のカッシーニが送ってきた映像はワクワクします。
またゴールデンウィーク期間の終わり、5月6日の前後数日、みずがめ座η(エータ)流星群が極大を迎えます。流星群としては、ペルセウス座流星群、ふたご座流星群、しぶんぎ座流星群の三つが有名ですが、このみずがめ座はそれに次ぐ流星群です。
とは言っても、空の綺麗な、星がたくさん見えるところで一番よく見えて1時間に5個程度ということで、あまり派手なものではありませんが、連休だからこそ夜更かしもできるということでチャレンジするのもいいですね。ただし初夏とは言え、朝方はまだまだ冷え込みます。防寒対策はしっかりと。
連休というチャンスに星に親しむ方が増えたら、嬉しい限りです。
みずがめ座流星群ですが、大学のサークルなどでは新入生歓迎とセットで企画されることの多い観測テーマかもしれません。ただ、天気に恵まれず、これまでしっかり見えた、という記憶も少ない流星群です。
今年の場合は、月明かりの影響を受けないのが夜中遅くなので、起きているのも難しいかもしれませんが、お天気に恵まれますことを。
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