2. 特徴的なものに注目して絞る
例えば、東大王で出題された、こちらの問題。
空欄に漢字1文字を入れ、二字熟語を4つ完成させなさい。(一般正解率6%)
東
↓
水 → ? → 丹
↓
海
よくある漢字穴埋めクイズですね。
ただいつもよりも、ちょっぴり難易度アップです。
なぜなら、普段なかなか使わないような熟語を使っているから。
「え、こんな読み方もあったの?」と思うような熟語を4つもってくることで、レベルアップされています。
ちなみに、出演した東大生12名中10名が正解でした。
これも一瞬でひらめく人はひらめくのでしょう。
ただ、正解した人も、「あれ、4つとも本当に全部あてはまってる?」と一瞬立ち止まることもあるかもしれません。
私は、収録中なんとか正解することができましたが、最後の最後までねばって、正解した確信をもてないままで、いざふたを開けてみたら、正解していてラッキー!というような感触でした。
4つのうち、2つは確実にあてはまるんだけれど、「残りの2つ、これなんて読むの?」と思いながら、半信半疑の気持ちでした。
ちなみに、私が確信をもてていた2つというのは、
東(?) と、(?)丹。
残りの2つは、ありそうで、なさそうな、どうだろ~という感じ。
まず、私がこの問題をとく時に真っ先に注目したのは、「丹」という文字です。
なぜ注目したかというと、東、水、海、という文字に比べて、圧倒的に「丹」は作ることができる熟語の数が少ないから。
「丹」という文字を使う二字熟語をぱっと書き出してみても、丹後、丹田、雲丹、くらい。
「丹」が後ろにくる二字熟語は、雲丹(うに)しか思い浮かばない。
よく和食屋や料亭にいくと、雲丹(うに)の文字を見かけます。
そこで、ためしに、「雲」を入れてみると、
東雲=しののめ
と読めて、あてはまるなぁ~と。
高校生時代に、古文でやったな~なんて思い出しながら。
東雲=しののめ、東風=こち、ってよく出てくるんですよね。
ただ、他の読み方が分からない。
水雲=?
雲海=?
空海なら、人物名として知っているけどな~、なんて思いながら。
正解は、「雲」!!
他の現役東大生の子も、「4つの漢字の中で丹の字だけ明らかに使わない字だったので、ここがキーポイントになるんじゃないかと。という感じで考えたときに、雲丹(うに)を思いついて」とコメントしていました。
ちなみに、他の文字は、
東雲=しののめ
水雲=もずく
雲海=うんかい
が正解だったようです。
もずくって、こんな漢字だったのかーーー!
たしかに、水の中で浮いている雲みたいだなーーー。
ということで、また一つ勉強になりました。
このように、ひっかかりとなる入り口をいかに速くみつけるかが、ひらめきを生み出す足がかりになると言えるでしょう。
全て平等にみるのではなく、注目すべきものを先に拾って、選択肢をしぼっていくという思考のクセも大事ですね。
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