電話を切った後、少し調べてみると、この業者が「●●光」の代理店であることがわかりました。電話口ではサービス名の「●●光」が一度も出てきませんでしたので、おそらく「営業トークでは名前を出すな」とでも言われているのでしょう。
余計に腹が立ったので、「●●光」に電話し、代理店に不快な思いをさせられたと伝えようとしたのですが、「ただいま込み合っております」から、10分以上経ってもつながりません。
この間に、興奮状態が少しおさまり、わたしの冷静になった頭には、「あー、こういったことも許せという、これはいわば試練なんだな」と、いう考えが浮かびました。そして、夕食前の団欒を邪魔されたこと、時間を無駄にさせられたことを、許そうとしてみたのです。
「●●光」で検索をかけると、代理店のネガティブな情報が、大量に出てきます。この代理店も、2015年ころから、「迷惑電話」をかけているようです。
サポートデスクに、「業者の(やり方の)確認をするよう依頼した」と言った人もいるみたいですが、いまだにこの電話番号から、同じような手法で電話がかかってくるので、改善されていないのでしょう。
そうなると、「●●光」自体が、この営業手法を黙認か、下手したら推奨しているのではないかと、疑ってしまいます。しかも、●●光で検索したことで、パソコンやスマホを使うたびに、「●●光」の広告ばっかり出てきてしまうようになりました。そのおかげで、毎回、あのいやな電話対応を思い出して、とても許せるもんじゃないです(笑)。
ところで、わたしがなぜ、こんな個人的な不愉快をお伝えしているのかと申しますと、別に、「●●光」の晒し上げが目的ではありません。今回、お伝えしたかったことは2つです。
- 一方的に不愉快にさせた相手は敵になる
- 不愉快になった相手は情報を拡散する
当たり前のことですが、お客さま対応は、「お客さま」がいてはじめて成立します。コミュニケーションである以上、相手にどう受け取ってもらえるかまではコントロールできません。
同じ対応をしていても、こちらの思惑どおり、受け止めてもらえることもあれば、不愉快に思われてしまうこともあります。
はっきりと書かれることは少ないですが、じつは、クレーム対応とは、不愉快にさせた相手を敵に回さないよう、フラットな状態に戻す、そしてできれば、好意的な状態にすることが、目的なんです。
今回の場合ですが、本来、営業電話をかける意味とは、電話をかけた相手に、「興味をもってもらい」「好意的な感情を持って」もらって、最終的に「お金を払ってもらう」ことを目的としているはずです。
しかし、営業電話を掛けられたわたしが、「●●光」に対して抱いているのは、敵意しかありません。なぜなら、こちらから望んで、時間を割いたのではないのに、一方的に不愉快にさせられたからです。
これからわたしは、インターネット回線の新規開設や契約変更を検討している人に、「●●光」はやめた方がいいといいます。このように、たった一人でも、一方的に不愉快にさせてしまうと、悪いクチコミを拡げられるのです。
わたしの大切な読者さまに、意図的に「敵」を作る対応をする人は、いないと思います。しかし、普通のお客さま対応でも、クレームになってしまう場合があります。そしてクレームになった、もっとも多い理由は、「対応者」に原因があります。
伝えた内容に対して、受け止める相手との、感情面での行き違いを少なくするために、「応対マナー」が存在しますが、応対マナーは万能ではありません。マインド(氣持ち)がなかったり、応対内容がひどすぎて、マナー以前の話なら、丁寧な対応が、かえって逆効果だったりします。
自分たちにとっては、そのお客さまが数十人のうちの一人でも、相手にとって自分は、その会社や組織で、唯一のスタッフです。相手を不愉快にさせると、クレームになるどころか、下手したら「敵」にしてしまう、という緊張感は、つねにもっていたほうがいいですね。