はま寿司はコストを抑えることで低価格を実現しています。平日は一皿90円で寿司を提供するなど、競合よりも低価格帯での販売を実現しています。低価格であっても品質を落とさずに提供できていることもはま寿司の強みといえるでしょう。これは、かっぱ寿司がかつて一皿88円で提供して「安っぽい」という印象を定着させてしまったのとは対照的です。
低価格で美味しいのは寿司だけではありません。サイドメニューでも低価格で美味しいものを提供しています。ラーメンが最たる例でしょう。2014年に「旨だし鶏塩ラーメン」を低価格で販売したのですが、約2カ月で100万杯以上を売り上げるヒット商品となりました。2015年に「コク旨煮干しラーメン」を販売した際も約2カ月で100万杯以上を売り上げました。グループでラーメン店を展開しているため、食材やノウハウを有効活用できた結果ともいえます。
2016年3月期のはま寿司の売上高は前年比15.6%増の1,010億円、経常利益は42億円(前年同期は49億円)です。ゼンショーの同期の経常利益は113億円のため、はま寿司だけで37%を稼ぎ出しています。売上高だけでなく利益でも大きく貢献しているのです。はま寿司が今後もゼンショーの業績を支えていきそうです。
『女子大生のハンバーガー店経営物語』
(クリエイションコンサルティング)