日野皓正氏のビンタは体罰。では誰がどうするのが正解だったのか

shutterstock_220180135
 

世界的ジャズトランペッターの日野皓正氏による「往復ビンタ騒動」が連日マスコミで報じられています。賛否両論、様々な意見が飛び交っていますが、無料メルマガ『いじめから子供を守ろう!ネットワーク』では、文部科学省の体罰に関する指針を紹介しながら、今回の件に関してどのように対応すべきだったのかについて考察しています。

懲戒と体罰の違いについて

8月20日に行われた東京都世田谷区教委主催の中学生の体験学習コンサートでルールを守らなかった男子生徒がビンタされたとの報道がなされ、賛否両論、様々な意見がネットを駆け巡りました。

たしかに50年前であれば「たいしたことではない。ルールを守れない生徒が悪い」で済まされ、新聞沙汰にもならない話です。昭和の時代、殴られたり、押し入れにとじこめたられたりするのは家庭の当然の「しつけ」でした。家だけでなく学校でも「しつけ」としてつねられたり、しっぺされたり、定規でたたかれたりしていました。「赤毛のアン」の続編「アンの青春」にも、教師になったアンが鞭をふるう場面がでてきますので、かつては、珍しいことではなかったのでしょう。

しかし、ビンタされるのはいやなものです。叩かれるのは一瞬ですが、痛みを想像しながらビンタが飛んで来るのを待つもいやですし、叩かれた後も「俺は悪くないのに」とか「あいつもなのに」などの思いが浮かんできて気分がめいります。

指導者が「なぜできないんだ。なぜ言うことを聞かないんだ」という気持ちになることもあるだろうとは思います。長らく、日本では「教育」という名のもとに体罰が容認され、教育の現場には警察も介入しないという、治外法権的対応がなされてきました。しかし、「人を殴ったら暴行罪」です。成人でしたら当然、逮捕です。これが日本の法律です。

print
いま読まれてます

  • 日野皓正氏のビンタは体罰。では誰がどうするのが正解だったのか
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け