また、このページには正当な行為(通常、正当防衛、正当行為と判断されると考えられる行為)として、
- 休み時間に廊下で、他の児童を押さえつけて殴るという行為に及んだ児童がいたため、この児童の両肩をつかんで引き離す。
- 全校集会中に、大声を出して集会を妨げる行為があった生徒を冷静にさせ、別の場所で指導するため、別の場所に移るよう指導したが、なおも大声を出し続けて抵抗したため、生徒の腕を手で引っ張って移動させる。
などの事例も掲載されています。従って、今回のコンサートにおいては、「生徒を抱きとめて静止させる」という対応が望ましいと言えます。
ちなみに、このような場合、外部の指導者だけが子供たちを指導していたわけではないはずです。当然、教育委員会の先生や、外部の指導者をサポートする教師も舞台の隅にはいたと考えられます。本来はサポートする教師が対応すべきことで、そこまでの配慮が足りなかったことを残念に思います。
全体をコントロールする運営責任者を置いて、プログラムや時間配分を管理するのは当然ですし、もしもルールを逸脱した生徒が出た場合には、制止する役割の教師を配置するなどして、催しを成功に導くための準備や配慮が必要です。その意味では、運営側の自覚が不足していたと感じます。
以上述べてまいりましたが、いじめと体罰は別のものにも見えますが、いじめ相談の中には教師によるいじめの相談もあります。私たち保護者も、今の教育の中で、どこまでが「懲戒」として認められているかということも確認しておきたいと思います。
新学期を迎え、様々な不安を感じることがあろうかと思います。気になることがありましたら、早めにご相談いただけますよう、よろしくお願いいたします。
一般財団法人 いじめから子供を守ろうネットワーク
代表 井澤一明
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