ミサイルより怖い。日本全土が混乱に陥る北朝鮮「サイバー攻撃」

 

いま、国内でスマホが使えなくなればパニックになる国民もいることでしょうが、そもそもスマホに依存していなければ、なんら困ることはありません。

ネットも同じくです。先日、ある経営者から「メールを送っているのに返事がない」と叱られましたが、よくよく話を聞くと、それはメールではなく「LINE」で、携帯電話の番号を見つけて送ったけど返事がないと怒り心頭でした。

セキュリティに信頼のおけないと考える「LINE」は、商売柄利用方法を確認するのに使うぐらいで、日常の通信手段にはしていません。だから送られても知らんという話。

LINEに依存していれば、LINEが通信障害を起こせばパニックになるでしょうが、そもそもLINEを使っていない日常にはなんの影響もありません。「非対称性」の一例です。

中国国内や、その息のかかった国からはもちろん、北朝鮮は160カ国を越える国と国交を結んでおり国交を結んだその国がネットに接続されていれば攻撃は可能です。

世界には防犯カメラが整備されていない国も多く、そうした国のネットカフェを転々と移動すれば人物の特定は困難です。金正男氏の殺害に関与したとされる北朝鮮の人物も、マレーシアの生活に溶け込んでいました。

さらにサイバー攻撃にはレベルがあり、もっともポピュラーな「DOS攻撃」なら、カラカラとまわる回し車に「ピタゴラスイッチ」的な仕掛けを施して、ブラウザの「再読み込みボタン」を連打するようにしておけば、ハムスターでも作戦遂行できます。

ハムスターは大袈裟にしても、サイバー空間を麻痺させる程度の技術なら、小学生でも身につけることができ、国家のために命を厭わない工作員なら、よりエゲツナイ手法を学んでいることでしょう。

先月の8月25日に日本国内ではネットの大規模障害が起きました。グーグルの設定ミスと発表されましたが、ネット空間では北朝鮮からのサイバー攻撃が噂されたものです。

さて、いま日本社会の混乱を目的としてサイバー攻撃されたとしたらどうなるか。

まず、ネット回線を用いるスマホはアウトLINEも同じくIP電話はネット回線を使っているのでダメ。古くからの銅線を使った回線は問題なく使えるはずですが、いまNTTはいわゆる「固定電話」もIP回線に切り換えつつあります。また、銅線回線を利用していても、相手がIP網なら通話できません

ネット回線を利用するクレジットカードサービスPOSレジもアウト。「手書き」の出入庫管理は減っており物流網も混乱します。ネットバンキングはもちろんだめですし、ネット取引の株式トレードもできませんから、株式市場もガタガタです。

クレジットカードなどによるキャッシュレスなライフスタイルで、余計なモノをもたないミニマリストなら干上がることでしょう。

ただの嫌がらせではありません。国内の混乱を事前にわかっていれば、日経平均株価が下がると儲かる「売り仕掛け」をしておけば濡れ手に粟で儲かります。実際、先のミサイル発射直前為替が異常な値動きを見せていました。

あるいはセキュリティ関連株を大量に仕込んでおけば、混乱の回復とともに、株価は急上昇するはずでウハウハです。

そして犯人特定が困難ですし、仮に個人を特定できたとしても、個人の資格で「憎き日帝を打破したかった」とシラを切られれば、日本の法体系からも国家として、国家への報復は困難です。

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