凋落する日本の家電メーカー、なぜ「中韓台」企業に食われたのか

 

なぜ欧米の電機メーカーは好調なのか?

ところで、日本の電機メーカーは苦戦していますが、実は、欧米の電機メーカーは、日本のメーカーと違ってしっかり頑張っているのです。

2002年に10位以内に入っていた欧米の家電メーカーたち、アメリカのワールプール、スウェーデンのエレクトロラック、オランダのフィリップスは、いずれも現在も10位以内に入っています。2002年には10位以内に6社もあった日本のメーカーは、現在はパナソニック1社になってしまっているのに、です。

むしろ、日本のメーカーに席巻されていた1990年代ごろと比べれば、シェアは伸びているとさえいえるのです。

アメリカのワールプールなどは、企業買収などの成果が大きいにしろ、2002年には8位だったものが2015年には1位になっているのです。

なぜ欧米の電機メーカーは生き残ることが出来て、日本の電機メーカーは衰退しているのでしょうか?

各メーカーの主要商品を見ればその理由は見えてきます。欧米の電機メーカーは、中国や韓国のメーカーとは、あまり競合していないのです。

アメリカのワールプールは、冷蔵庫や洗濯機などの「白モノ家電」が主要商品です。しかし、ワールプールの扱う商品は、アメリカ式の大型のものがほとんどであり、業務用の物も多いのです。

中国の家電メーカーがつくる小型白モノ家電とは、ちょっと分野が異なるのです。

またスウェーデンのエレクトロラックスも、白モノ家電が主要商品ですが、食器洗浄機、調理器具など、キッチン周りの製品が多いのです。そして、デザイン性に優れ、家電としてだけではなく「家具」として高級感のある商品が特徴となっています。

ドイツのBSH、オランダのフィリップス、フランスのSEBグループなども同様に、アジア系の電機メーカーとは、若干、主要商品が違っています。

つまり、欧米の電機メーカーは、中国や韓国のメーカーと、まともにぶつかってはいないのです。

しかし、日本の電機メーカーの主要商品と、中国、韓国の電機メーカーの主要商品は、まともにかぶっています。白モノ家電にしろ、冷蔵庫、洗濯機等は、同じくらいのサイズのものであり、その他の家電にしても、同じような商品が多いのです。

また以前は、分野だけじゃなく、商品そのものも、似ている物が多かったのです。中国や韓国の電機メーカーの製品は、明らかに日本製のコピー商品と言えるものが多々あったのです。構造だけじゃなく、デザインもそっくりなものが多く出回っていました。

つまりは、韓国や中国の電機メーカーは、日本のメーカーを手本にしてきたのです。そして彼らには安い人件費という強力な武器があります。

そのため、日本の電機メーカーは、中国、韓国に価格競争で敗北してしまっているのです。

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