こだわりを美味しさにしたアメリカンバーガー3つの特徴とは?
アメリカのベビーブーマー(1946~1964生まれ7,700万人)が、薄いアメリカンコーヒーから本格的な味のコーヒーを好みスタバを支持したように、ハンバーガーもイン&アウトの出現により、ファストフードを超えた個性あるものが今ホットです。
国民食でもあるアメリカンバーガーは今3つの特徴で顧客に支持され、かつ利益を生み出す仕組みを構築しています。
1.プロデュース(コンセプト重視)バーガー:シェイクシャック
高級レストランのオーナーだった創業者ダニー・マイヤーがマディソンスクエアパークの再開発のためにプロデュースしたハンバーガー。
肉の部位の配合を考えたパティは前日に挽いた新鮮なアンガスビーフ100%で健康的に飼育されたものを厳選し、焼き加減も指定できる。又ジャガイモを使った「ポテトバンズ」を使用し、肉の香りを最大限に活かしている。
バーガー&カフェバーに近い業態(バーガー専門店ではない=ホットドック、デザート、地ビール、ワインも販売する)を導入し、食事以外の多用途で来店機会をアップさせ、高品質なグルメバーガーを5~6ドルで提供しても、高い売り上げにより利益を生み出す。
※ 再開発がお店のコンセプトだったことで、廃材をリサイクルし、キッチン、照明もエネルギー効率を考えた設備でローコストオペレーションを実現。
現在海外16都市、136店舗展開。
2.カリナリー(調理重視)バーガー:ハビット
1968年カリフォルニア州サンタバーバラで創業。冷凍は一切使わず、新鮮な食材を地元で調達し、キッチンで全て調理。特製のバーベキュータイプのグリドルでビーフパティを炭焼きし、野菜も手でもぐ手づくり感満載。
ファストカジュアルという業態で、作り置きせず(イン&アウトはカウンターで呼ばれるまで待つ)テーブルで待っているとページャーで知らせてくれるのでレストランと同じ心地よさがあり、ディナー需要も多い。
炭焼きの香ばしさは独特の美味しさを醸し出し、炭焼きバーガー3~4ドルというコスパの良さが客単価を8ドルにまで押し上げ、来店頻度(夕食)のアップにより損益分岐点を突破できる売上高を確保。
ショッピングモールやストリートへの出店をメインに利益を生み出す仕組みを確立。投資会社の傘下から2014年に上場し、現在195店を展開。
3.レストラン(レシピ重視)バーガー:50・50スレーター
2009年カリフォルニア州アナハイムヒルズで創業。バーガーとベーコンと地ビールをこよなく愛すスコットスレーター氏がベーコン50%とビーフ50%のパティを作り上げたことがきっかけとなり、5種類のパティ(ビーフスパイシーなど)と5種類のバンズ(ブリオッシュなど)、12種類のチーズ(ブリエなど)と30のトッピング(アンチョビなど)と20のソース(ステーキソースなど)を組み合わせるメニューを開発。
国内29種類のビールを扱い、店内をスポーツバーエリアとダイニングエリアに分けることでランチ、ディナー、ファミリー、カップルという来店機会をつくり、多様な客層の支持を出店地地域で獲得。
ビーフとベーコンを50・50で組み合わせたバーガーは10ドルを超えるがバーガーフリークの人気を博し、ビールの売り上げによる客単価のアップで利益を生み出している。
ハンバーガーカジュアルレストランとして地域密着型で住宅地に隣接するショッピングモールに出店。現在7店舗展開。