さて枝野氏がつくった「立憲民主党」は、どうなっていくだろうか。共産党は選挙協力をするだろう。小池氏の「排除」の対象となった人々である。判官びいきの日本人的心情も刺激し、思った以上に票を集めるかもしれない。
小池氏にとって、枝野新党の誕生は誤算だった。無所属で立候補する民進党出身者の選挙区には刺客を立てないと水面下で話をしていたからだ。枝野氏らがそれを受け入れなかった。結果として、選挙後の首班指名などにおけるリベラル派との連携は難しくなった。
希望の党第一次公認192人のうちには、民進党出身者109人と自由党の3人が入った。
一方、無所属で出馬する野田佳彦氏、岡田克也氏ら約30人の民進党出身者や、自由党の小沢一郎代表、玉城デニー幹事長については、いずれの選挙区にも候補者を立てないことが決まった。選挙後の連携を見越した策だ。
衆院選の後、衆議院はどんな勢力図になっているだろうか。安倍晋三首相は「与党で過半数を取れなければ下野し、私も辞任する」と明言している。
権力を私物化し、憲法を無力化する政権は民主主義の敵である。希望の党が改憲勢力であることは確かだが、安倍政権との違いを鮮明にしなければ、政権交代など望めない。これから小池氏が安倍政権打倒に本気度を示せるかどうかがカギとなるだろう。
image by: 小池百合子 - Home | Facebook