中国「食の安全」見える化に違和感。役人がワイロ要求の本末転倒

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食の安全に対する意識の高さは、中国も日本に追いつきつつあるようです。無料メルマガ『上海からお届け! 簡単3分、写真で覚える生活中国語』で中国在住の日本人著者・ジンダオさん曰く、ある中国の飲食店では厨房の様子を監視カメラで撮影し、なんと店内の液晶TVで放送。店の安全ランクを評価する活動が広まっているそうです。しかし、ジンダオさんはこの傾向を「素直に喜べない」と懐疑的。そこには中国の役人の「黒い体質」が関係しているようで……。

素直に喜べず裏読みしてしまう私がいました。

いつも昼食や夕食で利用している「四川料理」のお店。

汗ダラダラ垂らしながら本場四川省の痺れる辛さを楽しんでいるのですが、今回、お昼時に訪れると店内に新しく液晶画面が設置してありました。

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「番組でも放映しているのかしら」と思ったのですが、見てみると調理場の動画と共に「B」という表示と(^^)の絵が。

液晶画面にこんな文字が書かれていました。

看得见的食品安全 (kàn de jiàn de shípǐn ān quán)

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つまり日本語で言う「見て分かる食の安全」と言う中国語表記なのですが、どうやら液晶画面や調理場の監視カメラ等のセットは、「レストランの安全」レベル表示のために導入を進めているようなのです。

画面にあった水色の「B」や(^^)の表示については、「A」が高評価、「B」が普通、「C」が改善あり的な基準構成で、数年前から上海では同じ取り組みとして店舗にシールを貼り付けて実施していました。

今回は更に管理基準について一歩踏み込み、液晶画面と調理場カメラを設置し、リアルタイムに調理場の状況を消費者に見せ安心感を高めつつ、また店舗側には調理場が手を抜かないよう緊張感を与えているのです。

「監視カメラで表示なんて!」と思う日本人も多いかも知れませんが、この監視する方法は中国では非常に当たり前の取り組みとなっています。

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