悪質な自転車vsクルマ。3年も揉めた「チャリテロ」裁判の結末

 

Tさん:これは本当にワゴン車の運転手さんには大変申し訳ないんですが、7:3でクルマ側に大きな過失が……。

吉田:ええ? 絶対おかしいですよ! まさにこれこそが自転車が気軽に起こせるテロリズムじゃないですか!

Tさん:ところがワゴン車の運転手の方が納得いかないと言い出して、自ら捨て身の覚悟で物損事故から人身事故に切り替え裁判にまで発展させたんです。

吉田:おおー! 漢っぷりあっぱれですなぁ。それで完全に事故が解決するまで3年もかかったわけですね。

Tさん:ええ、そうなんです。ワゴン車の運転手の方は「お金の問題ではない名誉の問題だ。こんな理不尽な法律に少しでも一矢報いたい。そしてこんなふざけた自転車乗りがいるってことを知らしめて反省させたい」と、この方ならではの正
義を貫いて戦ったんです。

吉田:カッコイイですね!

Tさん:やはり自転車の方は頻繁に事故に遭遇しているからなのか、自転車保険や自転車の運転中の事故に適用される保険とかにいくつか入っていたんですね。

吉田:チャリテロだけではなく、保険金詐欺の臭いもしてきますよ(笑)。

Tさん:まぁまぁ、そこは憶測だけでの判断ですからね(苦笑)。これは私の個人的な意見ですが、これだけ数多く交通事故に遭遇しているんですから、保険会社がもう少し本人を内定して精査するべきだと思うんですが……。

吉田:それは僕もそう思います。野放しにしている保険会社にも相当問題がありますね。事故だけで生計を立てて生きていくようなガチニート的ポジションの人には、人生の厳しさをわからせてあげたいですよ。こういう人って事故に遭遇したら会社を延々と休むタイプで、休んでいても保険会社からお金がおりますし、癖になっているはずです。間違いなくこの自転車の方はワゴン車の運転手の方が入っている自賠責保険から、事故のケガで対人賠償を120万円まで目一杯もらっているはずだと思います。これは僕の経験からの憶測ですが。

Tさん:はい。ワゴン車の運転手の方から人身事故にする際伺いましたが、自賠責保険から120万円、最大保証額が支払われていました。吉田さんはまだ交通ジャーナリストを名乗り始めて日が浅いと伺ってましたが、ベテランの域に達してますよ、その豊富な経験と知識(笑)。

吉田:困っている方々からの相談を山ほど受けていることで、ベテラン同様にステップアップしているだけですけどね。

Tさん:コンサルティングですものね。それもしっかりしたお仕事ですから、副産物としての知識が増えていくのは素晴らしいことだと思います。

話は戻りますが、その後に今度は停車していたクルマに対して自転車の方が難癖付け始めたんですよね。「あのクルマが止まっていなかったらよかった。自転車の走行を妨げるような停め方をしていても罰せられないのはおかしい」と。

吉田:うーん、そのエリアは駐停車禁止場所じゃないわけで、停車中に運転手が乗っていたわけですものね。これは明らかにサイクリスト側の八つ当たりにしか思えません。

Tさん:ですよねぇ(苦笑)。クルマが止まっていなかったらという”たられば”な意見で訴えても道路交通法を順守していたわけですし、停車中のクルマには過失は全くないことを説明しても全然理解してくれないんです。

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