没落する日本の家電業界で、ツインバード工業がV字回復できたワケ

 

ツインバードがこういった「あったらいいな」を実現したアイデア家電を次々とヒットさせることができたのは、「顧客の声」に真摯に向き合うことで培ってきた、同社の「顧客志向の企業文化」に依るところが大きいでしょう。

ツインバードは「一緒に、つくる。お客様と。」を標榜し、顧客と共に製品価値を作り上げていくことを高らかと宣言しています。コールセンターを本社の中に設置するなどして、顧客の声を製品開発にすぐにフィードバックできる体制を整えています。

例えば、先述した「聴くテレビ」は顧客の声から作られた製品です。「ツインバードさんにつくってもらいたい製品があります。それはテレビの音声が聴けるラジオです。以前はあったのですが、地デジになってから聞けなくなってしまいました」という顧客の声を反映して誕生しました。

15年3月に東京・日本橋で開設した「日本橋ゲートオフィス」では体験型のショールームを設けています。顧客に対して製品の情報発信を行うとともに料理教室などのイベントを行い、そういった中で顧客の声を直接拾って製品開発に生かしているといいます。

ツインバードの業績が好調な理由は、顧客の声に真摯に耳を傾け、「あったらいいなと思える製品を愚直に作り続けているところにあると言えそうです。

image by: ツインバード工業株式会社公式HP

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東京MXテレビ『バラいろダンディ』に出演、東洋経済オンライン『マクドナルドができていない「基本中の基本」』を寄稿、テレビ東京『たけしのニッポンのミカタ!スペシャル「並ぶ場所にはワケがある!行列からニッポンが見えるSP」』を監修した、店舗経営コンサルタント・佐藤昌司が発行するメルマガです。店舗経営や商売、ビジネスなどに役立つ情報を配信しています。

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