お客様は、作り手の想いをダイレクトに知ることで、この作り手なら安心できるとか、この人なら応援してあげたいとか、この生産者のことをもっと知ってもらいたいとか、いろんな感情が生まれて、商品を手にしてくれます。販売員もそういった情報を伝えなければいけませんが、本当の意味でそれができるのは、やっぱり作り手自身なんですね。
以前、スイスの某有名時計メーカーの創業者の娘さんが、百貨店の時計売り場でトークショーを行なったことがありました。その時計がどうやって作られているか、創業時はどんな状態だったか、どんな想いから新作が生まれたのかなど、1時間ほど喋るだけのイベントです。これがものすごい盛況で、会場は満員、立ち見が出るほどでした。その後、やっぱりその時計は売れたんです。
こういった現実から、販売の現場でも、作り手に発信してもらう意識を持ってもらいたいと思います。HPやSNSで、ただ商品案内をしているだけでは、お客様は見てくれません。知りたいのは、その先、どんな想いや過程で、その商品が作られてきたかという部分です。それらを作り手が発信できるようにプロデュースするのも、これからの販売業の役割だと思います。実際に、地方の1ショップでも、イベントを組んだり、インタビュー記事を発信したりしているお店はたくさんあります。
具体的にどんな方法が考えられるでしょうか? ぜひ考えてみてください。
今日のおさらいです。
- 作り手の想いや、商品が生まれる過程を知ってもらう方法にはどんなものがあるか考えてみる。
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