少なくとも今や、小池、前原両氏に求心力はなくなった。小池氏の人気が突然回復する奇跡の「小池劇場」の幕開きが全くないとは言えないが、都知事として現実の難題を数多く抱えており、これからはジリ貧に向かうと見るのが常識的だろう。
国会議員団の共同代表候補として名のあがっている玉木雄一郎氏は、集団的自衛権行使には反対しているが、憲法改正の議論を否定しておらず、左右両派がまとまりやすい人材には違いない。しかし、分裂含みの党だけに、下手をすると将来ある身に深手を負う。
このように見てくると、希望の党がすんなりまとまっていけるとは到底思えない。比例近畿ブロックの単独2位で当選した元防衛官僚、井上一徳氏への小池氏のエコヒイキも尾を引くだろう。
小池氏としては、日本新党時代から親しい樽床氏と、総理補佐官時代に仕えてくれた井上氏を国会議員団に加え、自分の周囲を固めるとともに、若狭氏、細野氏、後藤氏らを中心に党務にあたらせるつもりだったようだが、若狭氏があえなく落選したうえ、樽床、井上両氏に対する比例順位の優遇にも反発が強く、当面は都知事室に「緊急避難」したままの状況が続きそうだ。
この新党に「希望」を見つけるのは、かなり難しい。
image by: 小池百合子 - Home | Facebook