まさに王道。京都で紅葉を愛でる、大人の極上コースを歩む旅へ

 

永観堂の門の前の鹿ケ谷通りを北に少し進むと哲学の道への案内が見えます。右に曲がって若王子神社の方へ行くとさらに北に向かって哲学の道が伸びています(若王子山の上の方には同志社大学の創始者・山本覚馬八重の桜の主人公で覚馬の妻・八重のお墓があります)。この場所は春は桜の名所ですが、秋の紅葉もまた格別です。落ち葉を踏みしめて歩く哲学の道は風情があって癒されます。疎水沿いに映える紅葉はとても見事です。

若王子神社から20分ぐらい哲学の道を歩いていると右側に法然院があらわれてきます。河上肇や谷崎潤一郎の墓所として有名な場所です。ひっそりとした落ち着いたお寺ですが、ここもまた知る人ぞ知る紅葉の名所です。特に参道沿いの紅葉がとても美しいです。山門をくぐると参道の両脇に白い砂を盛った「白砂壇(びゃくさだん)」があります。紅葉が散る頃は趣のある優美な模様に目を奪われます。

法然院から再び哲学の道に戻って北に進むと銀閣寺に到着です。銀閣寺といえば鮮やかな色味のないイメージが強いですよね。地味なわびさびのお寺の紅葉ほどその景色を引き立ててくれるものです。円柱型の砂盛の向月台(こうげつだい)や波紋を表した銀沙灘とのコントラストも見ものです。

銀閣寺の前の道は銀閣寺道です。銀閣寺道は銀閣寺を背にしてまっすぐ東に伸びています。10分も歩けば京大キャンパスの中心、百万遍の交差点が見えてきます。さらにその先は出町柳駅です。

南禅寺から銀閣寺までの紅葉コースは全て歩いて行けます。見物の時間を入れなければ歩いて1時間ぐらいでしょうか。ゆっくり見てまわっても半日あれば十分だと思います。全国的に有名な紅葉名所が比較的近い場所に密集してあり、全て歩いて見られるとても贅沢なコースです。この秋、是非足を運んでみてはいかがでしょうか?

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