溺死寸前だった「かっぱ寿司」、食べ放題で売上も息を吹き返す

 

「安っぽい」というイメージを変えるため、かっぱ寿司はロゴを刷新しました。トレードマークだった頭に皿を乗せた全身緑色の「かっぱ」のロゴを昨年の10月から外し、皿を数枚重ねた図柄のロゴに差し替えていきました。ただ、ロゴの刷新は意味のないことではありませんが、それだけで客足が戻るわけではありません。かっぱ寿司が変わったことを消費者に印象付けるには十分といえるほどのインパクトはないといえます。

客足を戻すため「平日一皿90円キャンペーン」を実施し、100円の商品を90円で販売したりもしましたが、抜本的な客足の回復にはつながっていません。むしろ、「安かろう悪かろうというイメージをより強めてしまった側面さえあります。また、スシローや無添くら寿司、はま寿司といった競合も同様のセールを実施することがあるので、価格の安さだけで消費者を引きつけることはできなくなっています。

そこでかっぱ寿司が目をつけたのが「食べ放題CM」というわけです。

食べ放題とCMは業績に貢献しています。5月の既存店売上高は前年同月比で8.1%減少していましたが、1回目の食べ放題を開始した6月は前年同月を上回ることができました。食べ放題の実施があり、CMの放映を開始した7月も前年同月を上回っています。8月は下回りましたが、2回目の食べ放題の影響もあって9月は上回ることができました。食べ放題とCMが業績に好影響を与えたと言っていいでしょう。

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