トヨタも焦った。中国EVの「一人勝ち説」は本当か?

 

一方で、メーカーに対して生産制限も設けるようです。以下、「プレジデント・オンライン」の報道を引用しましょう。

中国政府(工業情報化部)は2017年6月13日に、「乗用車企業燃料消費・新エネルギーポイント管理辧法(草案)」を発表した。この「ポイント管理」とは、乗用車を生産する企業は、一律に一定の比率の新エネルギー車を作らなければならず、新エネルギー車を生産しない場合、他社から枠を購入して比率を達成しなければならないという内容だ。注目すべき点は、新エネルギー車の占める比率(ポイント比率)が、2018年までに8%、2019年が10%、2020年を12%と設定されていることだ。

 

トヨタが中国でのEV戦略を転換した理由

こうして無理やりEVを作らせて世界のEV先進国になろうとしていることは明らかです。

生産者への特典ばかりではありません。購入者にも様々な特典があります。まず、新エネルギー車を購入した際は多額の補助金がもらえます。例えば、日本円で370万円ほどのEVを購入する際は、日本円にして最大で100万円余りが政府の補助金として支給されるため、購入者の負担は260万円ほどで済みます。

また、ガソリン車のナンバープレートは抽選で、3年挑戦し続けても当選しなかった人でも、EV車なら抽選なしで1カ月ですぐにもらえます。

さらに、ガソリン車は大気汚染のための乗車規制があり、ナンバーの下一桁で週一回、車に乗ってはいけない日が定められていますが、新エネルギー車にはそれがありません。乗り放題です。

そんな優遇策のおかげで、中国内にはEV車メーカーが群雄割拠状態です。その代表的な存在が深センに本拠を置く「BYD」です。もとはパソコンなどに使用する電池メーカーでした。

外資系自動車メーカーも中国のEV市場を狙って、次々と多額の投資を行っています。フォルクスワーゲン、ルノー日産、フォード、ゼネラル・モータースなど、世界の主な自動車メーカーはすべて中国市場を狙っています。中国のEV市場は政府の強烈な後押しもあり、将来有望な市場だという見方が大半です。

しかしその一方で、早くもEV関連の補助金が打ち切りになるとのニュースも流れてきています。

中国:EVなど新エネルギー車の地方補助金打ち切りを計画-関係者

「ウォールストリート・ジャーナル」によれば、少なくとも購入の際の補助金は2020年に打ち切られることが決定しているようです。

「作っても売れない」―悩む中国のEVメーカー

さらに、中国政府が大盤振る舞いをして中国のEV市場を世界にアピールしたことで、世界の自動車業界がその気になり、中国国内では速くもEV車が大量生産されており、去年の広州モーターショーではEV車の新モデルも多く発表されていました。そして今、中国のEVメーカーは「作っても売れない早くも悩んでいるというのです。

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